バラクーダネットワークスジャパンはこのたびWAF(ウェブ・アプリケーション・ファイアウォール)製品「バラクーダ・アプリケーション・ゲートウェイNC500AG」を発売し、SMB(中堅・中小企業)を中心に拡販を図る。同製品は、260万円台に設定しており、他社製品に比べて価格を3分の1以下に抑えていることが特徴。大手企業への導入に力を注ぐ競合とは一線を画した戦略でマーケットシェア拡大を狙う。

 WAF製品を導入するユーザーは、これまで大企業や大規模のECサイト運営事業者が多かった。そのため、関連製品を提供しているメーカー各社はニーズの集中する領域に狙いを定め、価格を抑えることよりも高機能であることを重視した戦略で新規顧客の開拓に力を注いでいる。

 しかし、最近はWAFを求めるニーズに変化が生じてきている。SMBや中小規模のECサイトがWAF製品に対する導入意欲が高まってきているのだ。というのも、PCI DSS(クレジット業界セキュリティ基準)の規制で、ECを手がける企業のすべてが2008年6月までに同基準の要件に準拠しなければならなくなるからだ。

 これまで高額だったことから、中小ECサイトのWAF導入は少ない。そこで、バラクーダは低価格の製品を市場投入。ディーン・ドラコ社長兼CEOは、「競合他社が掘り起こせなかったユーザー層に対して販売アプローチをかけていく」方針を示す。

 「NC500AG」は、不正アクセスやデータの盗難、サービス拒否攻撃、サイトの改ざんなどの脅威に対して必要な保護機能を搭載。同社製品の売りであるアプライアンスを前面に打ち出し、導入の簡便性を訴求する。「SMBに提供するからといって、WAFに関する機能を落とすようなことはしない」。大企業向けに匹敵する製品であるにもかかわらず低価格で提供できるのは、「自社工場で生産することでコスト削減を図っているため」としている。

 販売代理店については、スパムファイアウォールやウェブフィルタ、ロードバランサーなどでSMBに特化したアプライアンス製品を提供してきている実績から、「拡販体制は万全」と自信をみせる。SMB向けにWAF製品を提供できるようになったのは、専業メーカーの米NetContinuumを昨年9月に買収したため。これまでは、NetContinuum製品で大企業を中心にWAFビジネスを手がけてきた。しかし、「あくまで当社の主戦場はSMB」とのコンセプトで今回の製品を開発。買収後の製品として第一弾となる。そのため、同社にとっては「WAFマーケットでシェアを獲得するための戦略製品」と位置づける。