米ベリサイン(ジェームズ・ビゾス会長)は4月7-11日に開催されたRSAカンファレンスで、同社の提供するID保護サービス「ベリサイン アイデンティティ プロテクション(VIP)」のメリットや現状について説明した。

 ベリサインのVIPサービスは、以下の2つから構成されている。ひとつは、オンライン取引でのユーザーの行動を自動的に学習し、次にそれに当てはまらない異常行動があった場合、追加の本人確認を課す「オンライン詐欺検出サービス」。もうひとつはオープンな規格である「OATH」に準拠したワンタイムパスワードトークン(OTP)や、ICカードなどのハードやソフトウェアによる二要素認証「オーセンティケーションサービス」。二要素認証は、オンライン取引の各サイトで最初に入力するID、パスワード認証に加えて行うもので、さらなるセキュリティ強化を実現する。

 VIPを担当するフラン・ロッシュ・オーセンティケーションソリューション バイスプレジデントによると、「今、ベリサインユーザーには、セキュリティをビジネス戦略として積極的に活用したいという企業が増えている」のだという。オンライン決済システムを提供するペイパルなどは単にセキュリティを強化するだけでなく、それを「可視化する」ことで、企業価値を上げ、マーケティングにつなげているそうだ。セキュリティとビジネスを結びつけることで、「セキュリティ向上が競合との差別化要因になるだけでなく、結果的に消費者の信頼度が上昇する。そうなればネット上だけの商取引も可能となり、紙をなくし、コスト削減にもつながる」(同氏)という。

 会期中には、ペイパル、プロバイダのAOLなど3社とベリサイン担当者による認証ネットワークに対する、パネルディスカッションも行われた。ディスカッッションでは二要素認証サービス自体は米国内でもそんなに浸透していないが、ユーザー企業がどのようにビジネスにつなげているのかが話し合われた。二要素認証は米国でも認知が低いが、それを使う側、ペイパルは「セキュリティ」という観点に加え「マーケティング」という要素が追加できることを述べていた。ことセキュリティという点では、ベリサインの認知度は高い。議論に参加したユーザー企業側は、「顧客にどのベンダーとセキュリティ対策を行っているかを可視化すれば、顧客の増加につながる」とそのメリットを挙げた。