企業のバックオフィス業務を支援するSBIビジネス・ソリューションズ(森田俊平社長)は6月から、社内でテスト運用していたSaaS型の経費精算システム「経費Bank」の提供を開始する。同システムは初期費用と月額の従量課金制だけで、Webを介して50ユーザーまで利用できる。また、同システムを利用する企業にはSBIグループ内の住信SBIネット銀行を利用した手数料や入金作業を軽減できる振込代行サービスも提供する。新たなシステム投資を行う資金的余裕に乏しい従業員30-100人の中小企業を対象に売り込み、2010年度(11年3月期)までに3000社への導入を目指す。

 「経費Bank」は、交通費や経費精算をWebブラウザで利用できるシステム。中小企業で生じる「定例経費」である交通費・経費のパターン登録や交通費の目的地パターン登録もできるほか、ヴァル研究所の経路検索システム「駅すぱあと」との連携や他社の会計システムへの移行もできる。

 一般的な経費精算システムと異なるのは、SaaS型であるため新たなシステム投資が不要で、経費振込をグループ会社の住信SBIネット銀行経由で行えば、小口現金での受け渡しをなくすことができ、出張者などへも迅速に経費を渡せる点だ。森田社長は「経費精算の経路である入力、上長・経理・最終承認、銀行振込までトータルにサポートしている。経理担当者の業務を大幅に軽減できる。上長が行う承認作業は、30件を10秒間でスピード処理できる」と説明し、中小企業の業務で最も改善が遅れている経費精算を、簡単・低価格にできることを売りに販売を伸ばす。

 中小企業には、既成の会計システムが導入されているケースが多いが、経費精算のIT化については遅れている。新規に経費精算システムを導入すると、クライアント/サーバー型の機器とソフトウェアを導入するため100万円弱を投資する必要がある。しかし、「経費Bank」は初期費用18万9000円、月額利用料2万6250円(1─50ユーザー)で利用可能だ。

 「経費Bank」を拡販するため、直販に加え、会計事務所向けのパートナー制度を開始。中小企業の経費精算を管理する会計事務所には、初期費用のうち70%弱の12万6000円と月額利用料の20%をキックバックする。すでに15事務所程度の加盟が決定している。