日本ベリサインは6月26日、古市克典氏が6月2日付けで社長兼最高執行責任者に就任したことにともない、新経営陣の就任説明会を行った。

 日本ベリサインは6月26日、古市克典氏が6月2日付けで社長兼最高執行責任者に就任したことにともない、新経営陣の就任説明会を行った。 

 説明会には、創業者で米ベリサインと日本ベリサインで会長を兼務するジェームズ・ビゾス会長が登場。「私がベリサインインクとベリサインジャパンの会長職を兼務しているのは日本市場にコミットメントしている証拠だ」と強く訴えた。日本の通信インフラが世界に5-10年先進している現状を挙げ、「日本は米国に次ぐ重要な拠点。新興国も日本を規範としてみている。世界からもモデルケースとしてみられている。日本に対してのコミットメントは大きな意味がある」(ビゾス会長)と述べた。

 また、日本ベリサインは東京マザーズに株式を上場しているれっきとした「日本企業」であることから「パートナーとの関係を確固たるものとし、日本のニーズに合わせたテクノロジーを提供していきたい」(同氏)とした。

 今後日本法人での変革を進めていく上で、ビゾス会長が自らが適材として抜擢した人物が古市新社長。NTTを皮切りに、通信機器を開発・販売する日本ルーセント・テクノロジー(現日本アルカテル・ルーセント)、レベルスリーコミュニケーションズ(現リーチ・ネットワーク)を経て、経営コンサルティングを手がけるPRTMマネジメント・コンサルタントでコンサルタントとして戦略立案などに携わってきた。

 同氏は「どこかのタイミングで事業会社に戻りたいとは考えていた。インターネットインフラやコンテンツディストリビューションなどに興味がある中で、ベリサインの名は常に頭にあった」と振り返った。またベリサインを選んだ理由について、「技術力や運用力、またグローバルレベルで強力なブランドを持っている。今世の中ではセキュリティー認証にニーズが広がっていて、自らのバックグラウンドも合致している」と話した。今後は「ジムさん(ビゾス会長)や顧客とも話し合い、持続的に成長していける会社にしたい」と意欲を見せた。

 米ベリサインは95年4月に創業し、認証技術をもとにグローバルでインターネットのセキュリティーインフラを支える企業として成長してきた。00年から07年にかけては、携帯電話の着信メロディやアドレスを管理する会社など、延べ49社もの買収を行ったが、本業であるセキュリティーインフラへの焦点がはずれてしまったため、昨年11月に「原点回帰」を図った。SSL事業、DNS(ドメイン ネーム サービス)、ID保護サービスであるVIP(ベリサイン アイデンティティ プロテクション)事業の3事業に集約し、グローバルレベルでの事業変革期を迎えている。