ディノ(高原芳浩社長)は複数のサイト間でのシングルサインオンを実現する分散ID認証規格「OpenID(オープンID)」の対応サービス用と認証用の両方を構築可能なプラグイン「OpenID Engine」をオープンソースソフトウェア(OSS)で開発。6月19日よりβ版を同社のサイト上で公開した。ウェブアプリケーション開発のためのフレームワーク「Ruby on Rails(ルビーオンレイルズ)2.0」を採用したのが特徴となっており、制限の少ないMITLicenseに従って提供している。

 オープンIDは、シングルサインオンを実現する分散ID認証規格。米国ではすでに普及が進んでいるほか、国内でも2月に野村総合研究所、日本ベリサイン、シックスアパートを発起人とした「OpenIDファウンデーション・ジャパン」発足に向け動き出した。

 ディノはOSSでの開発を得意とする、受託中心のウェブシステム開発会社。今後伸びてくる技術などに対して社内で勉強会を開き、ノウハウの蓄積を積極的に行っている。当初は社内利用目的で「OpenID Engine」を開発。今年4月から段階的に同Engineを一般公開してきたという経緯がある。

 現在、国内のウェブアプリケーション開発言語は「PHP」が主流であるが、「Ruby」による構築も徐々に増えてきているという。「OpenID Engine」では今後の普及が見込まれるフレームワーク「Ruby on Rails(ルビーオンレイルズ)2.0」を採用したのが特徴。これまでオープンIDのサービス環境の構築・運用にあたり、開発コストが数百万─数千万円規模でかかっていたが、Railsの採用により時間やコストを大幅に削減できる。

 OpenID Engineは、活用次第で複数の対応ウェブサービス間のシングルサインオン機能以外にも、社内利用を目的としたイントラネット向けのサービス構築も可能になるなど、多様な展開が考えられるという。

 同社では「OpenID Engineを利用した受託案件により、導入実例を増やしていくほか、技術者に向けた導入支援サービスも行っていきたい」(管理部の塚原みさと氏)としている。同Engineは比較的制限の少ないとされるMIT Licenseに従って提供している。

 現在はβ版の公開となっているが、さらにサーバーでの動作検証と機能の拡充を行ったうえで、7月から本格的に提供開始する予定だ。