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日本サムスン モニタにスピーカとWindows内蔵電子ポスター表示機

2008/06/30 21:02

週刊BCN 2008年06月30日vol.1241掲載

20万円未満で

 日本サムスン(李昌烈社長)は、32型液晶ポスター制作・表示システム「ハルヱとケイジ」を開発、7月末に発売する。価格は20万円を切る19万8000円。屋外などでデジタル情報や広告を表示する「デジタルサイネージ」分野の専用機器で、ターゲットは中小零細の小売業や商業施設など。大手販売会社やビックカメラなどの家電量販店で販売、成長著しいデジタルサイネージ市場を切り拓く。

 「ハルヱとケイジ」は、商業施設や路上などでデジタル広告を表示するためのシステム。厚さ約11cmの32型液晶ディスプレイに組み込み版のWindowsとスピーカ、USBポートを実装する。Windowsを備えるため、表示したいデータを格納したUSBメモリを挿し込むだけで、自動的にデジタル広告を表示する。専用ソフトでデータの表示時間を設定すれば、定めた時間に合わせて表示データを切り替えることができる。表示可能なデータは静止画と動画。本体には、ユーザーがデジタル広告を制作しやすいように、制作用テンプレートや画像素材集を付加した。

 価格はオープンで、想定販売価格は19万8000円。競合製品に比べて価格を半分程度に抑えた。大塚商会やソフトバンクBBなど大手販売会社を通じて販売するほか、「販売ターゲットを中小零細事業者に定めている」(宮田隆・Digital Products事業部DMA Team部長)ことから、家電量販店でも売り出す。すでに、ビックカメラとソフマップが取り扱うことを決めており、日本サムスンでは今後、取扱い店舗を増やす方針だ。

 ビックカメラ有楽町店とソフマップ秋葉原本館では、発売直前の7月中旬から商品展示を始める。また、販売だけでなくレンタルサービスも展開する計画だ。パートナーのキッセイコムテックが5日間1万2000円で貸し出す。

 宮田部長は店頭販売の理由を「中小の看板屋や広告代理店、レストランなどでは文字だけを表示する専用機器を活用して商品PRを展開するケースが多い。今回の商品は、ここをターゲットにしている。中小企業は業務用IT機器を家電量販店で購入するケースが多いため」と説明する。同社によれば、デジタルサイネージ機器を店頭販売するのは、他社を含めて今回が初めて。

 デジタルサイネージで、現在の国内市場規模は約400億円という。
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