データセンター(DC)向けUPS(無停電電源装置)や冷却システムなどを提供するAPCジャパン(内藤眞社長)は、DC全体の統合管理ビジネスに乗り出した。電源やラックなどの運用状況を監視するアプライアンスサーバー「InfraStruXure Central」や、運用管理ソフト「Capacity Manager」と「Change Manager」を発売。販売代理店がファシリティ販売からITシステム管理までをビジネスとして手がけることが可能な環境を整えた。

 最近では、月額課金のアプリケーションサービスやアウトソーシング事業などDCを最大限に活用したビジネスモデルを模索する企業が増えつつある。こういった企業はDC設備の強化を図っていることから、ITベンダーやファシリティ事業者にとってはビジネスチャンスがあるといわれている。一方、DCにとってはファシリティとITシステムを提供する“窓口”が異なっていることから、センター内の全体を一括管理するまでには至っていない。仮想化をはじめとしたサーバー構築の環境変化で、物理インフラの統合管理ニーズが高まっているなか、ユーザー企業のIT管理者が物理インフラの知識がなくても容易に管理できる製品を提供することが必要と、同社は判断したわけだ。販売サイドにとっても「ファシリティとITを組み合わせたソリューションを提供できるのではないか」(内藤社長)とみている。実際、ファシリティ販売に強いベンダーが今回の製品を担ぐことでビジネス領域を広げる可能性が高いという。

 「InfraStruXure Central」は、リアルタイムの機器監視をはじめレポート作成やグラフ表示、トレンド解析などの機能を持つ。価格は73万円からに設定した。また、IBMや日立、NECなどの運用管理ソフトとの連携強化も進める。管理ソフト「Capacity Manager」と「Change Manager」は、電源や冷却などのキャパシティを実際の能力から分析するほか、増移設時の空調能力やラックスペースをシミュレーションできることが特徴となっている。