米国公認会計士など資格取得講座をビジネスとして手がけるアビタス(三輪豊明代表取締役)は、公認情報システム監査人(CISA)コースが堅調に受講者を増やしている。情報システムを含め内部統制の監査人を社内に配置するニーズが高まっていることが要因。今後は、ITベンダーとのアライアンスなどを進めることで受講者の幅を一段と広げていく計画だ。

 CISAとは、情報システム監査やセキュリティ、コントロールに関する高度な知識や技能、経験を持つプロフェッショナルに与える国際資格。米国団体のISACA(情報システムコントロール協会)が認定しており、資格保有者は全世界で約3万5000人にのぼる。

 日本では資格保有者が1000人を超え、年を追うごとに増えてはいるものの「市場が求める人数には追いついていない」(三輪代表取締役)状況。そこで、アビタスではCISA資格取得に向けた講座を昨年から開設した。

 受講者は開設当初から徐々に増え、今年7月下旬の時点で400人を超えている。そのうち、合格者は80人弱。「今年春にJ-SOX法が施行され、情報システムと内部監査の両方を実践できる人材を社内に置きたいという企業が増えているためではないか」とみている。実際、受講者として企業に所属する情報システム部門の担当者が増えているという。

 徐々にコースへの人気が集まっているものの、「現段階でも、システムと監査の両方を把握している人材が日本に少ないのは確か」であることと、上場企業の取引先である中堅・中小企業でも今後は資格保有者を持たなければならない可能性があることから、「さらに資格保有者を増やす仕組みを作っていく」考えを示している。CISAを広める場の1つとして検討しているのがITベンダーとのアライアンス。中堅・中小企業をユーザーとして獲得しているメーカーやSIerのスタッフが資格の取得によりコンサルティングサービスを提供できるようなビジネスモデルや、ユーザー企業に対してCISAのコースを紹介する共同セミナーの開催など、さまざまなアライアンスを検討していきたいとしている。具体的な協業として現段階で実現しているものはないが、「あるベンダーとの話が進んでいる」段階で、これが成功すればビジネス領域の拡大につながりそうだ。教育機関との連携も視野に入れる。