ソフトウェアパブリッシャーのラネクシー(旧プロトン、二瓶孝二社長)は、ソフト開発のウイング(樋山証一社長)から事業譲渡を受けたログ収集ソフト「MylogStar」の製品ラインアップと販売・流通施策を見直す。製品ラインアップは、これまでの1製品から機能や価格で切り分けて複数にする。一方、販売施策では、従来の販社網を見直す。新たに販売支援プログラムをつくり、全国展開するためSIerなど販社の獲得に動く。市場の成長性を見越して買収したログ収集ソフト開発・販売事業のテコ入れに乗り出す。

 ラネクシーとウイングは昨年10月22日、ウイングが開発・販売する「MylogStar」の開発・販売事業をラネクシーが譲り受けることで合意。ラネクシーは、ソフト製品のラインアップ増強を図るために、2年ほど前から国内パッケージソフト事業の買収に動いていた。そのなかで、今年8月にウイングとの提携話が持ち上がり、10月下旬に実現に至った。買収額は数億円。買収に伴い、ウイングのプロダクト事業部門の17人がラネクシーに移籍した。「MyLogStar」はログ収集・解析ソフトで、導入実績は前版の「ALL Watcher」と合わせて約1200社。

 買収後、統合作業を昨年末から開始していたが、09年春から本格的にラネクシー独自の開発・販売戦略をスタートさせる。まず製品開発では、これまで1製品しかなかったタイトルを複数揃える。現在販売するタイトルの機能の一部を切り出し、価格を安価にした廉価版などを新たに用意する計画で、早ければ今夏にもリリースする。「1製品だけでは顧客の要望に柔軟に応えられない。必要最低限の機能を安く使いたいというユーザー企業の声に応える」(二瓶社長)のが狙いだ。

 一方、販売面では販社網を見直す。ウイングが展開していた頃の一次販社は約30社だったが、「アクティブな販社は5~6社」(二瓶社長)なのが実状。そこで、販社向けの販売支援プログラムを見直し、販売金額や顧客対応体制などに応じて販社を区分けする。販売力のある販社には支援を手厚くするなど、サポート内容に優劣をつけ販社の販売力向上を促す。新パートナープログラムは今春には策定する計画だ。

 新たな販社獲得にも乗り出す。全国に販売網を持ち、地方の顧客にアプローチできるSIerや、ユーザー企業のサポートを自前で展開できるITベンダーなどを新規販社として取り込みたい考え。なお、現在の有力販社はNECフィールディングやソフトクリエイト、ダイワボウ情報システムなど。一連の施策で、ユーザー企業数を3年後に4000社まで高めたい考えだ。

 また、二瓶社長は、パッケージソフトとしての流通・販売だけでなく、SaaS型サービスとしての提供にも積極的な姿勢を示している。「パートナーが当社のソフトを活用してサービスとして販売するモデルも模索中で、サービス提供するためのパートナー探しにも合わせて取り組む」としている。