ゼネラル・ビジネス・サービス(GBS、木田晴夫社長)は、クラウドビジネスを本格的に拡大させる。クラウドサービスと顧客企業の既存システムとのつなぎ込みなどのシステム構築(SI)や、研修サービスなどを柱とするもので、今年度(2009年12月期)は、クラウド関連ビジネスで50案件ほどの受注を見込む。取り扱う商材は、グーグルの情報共有サービス「Google Apps」、CRM(顧客情報管理)の「Salesforce(セールスフォース)」、今年夏をめどに日本IBMがサービスを始める「LotusLive(ロータスライブ)」の三つ。Salesforceは、大手SIerが相次いで販売パートナーに加わるものの、Google AppsやLotusLiveは、これから拡大が見込める分野だ。「他社に先駆けて取り組む」(高野孝之・取締役専務執行役員)ことで先行者利益を狙う。

 クラウド型システムは、顧客が抱えるデータをクラウド側で管理するのが基本。このためユーザー企業のIT統制ポリシーと一部で合致しないケースも想定され、「顧客の既存のシステムといかに連携し、整合性を保つかが成功へのカギになる」(西川浩平・エマージング・ビジネス事業部システムズアーキテクト)と捉える。GBSでは、たとえばデータを顧客自身とクラウドサービスベンダーの両方で保持する仕組みや、シングルサインオンを活用したユーザーアクセス管理などのSIに力を入れることで売り上げ伸長を図る。

 同社では研修サービスも事業の柱としており、クラウドサービスを新規で導入したユーザー企業向けに使い方などの講習も積極的に行う。とりわけGoogle Appsは、企業で本格的に使われ始めてからまだ日が浅いこともあり、操作に不慣れなユーザーが多いことが予想される。Google Appsを販売する大手SIerのなかには、研修サービスが手薄なケースも見られ、この分野で他のSIerとの協業を視野に入れる。また、SalesforceをとGoogle Appsの機能連携や、中小企業向けにGoogle Appsのカレンダーや表計算の機能を組み合わせ、簡単なグループウェアや営業支援システムを構築。ターゲットユーザーの「すそ野を広げる役割も期待できる」と捉えて、ビジネス拡大の有力ツールとしていく方針だ。(安藤章司)