国内市場でL2/L3スイッチの販売を中心としたネットワーク関連機器メーカーのH3C(久保田則夫社長)は、ディストリビュータやインテグレータを販売代理店として獲得することに力を注ぎ、製品拡販を図る。販売網を整備し、今後3年以内に国内シェアを10%までの引き上げを狙う。

 同社の販社数は今年6月中旬時点で8社。「AD」と呼ばれる卸事業が中心のディストリビュータ3社、「ACPD」というインテグレーション事業を手がけるベンダー5社で構成されている。昨年1年間で販社として獲得したのは1社で、11月に住商情報システムと契約を締結。地方のSIerを販社に持つADが増えたことで、地方を中心に拡販する体制を敷いた。今年度(2009年11月期)は地方自治体を中心に開拓していく方針。地方でのビジネス拡大を図るうえで模索していくのは2次店への支援強化としている。

 具体的な策は今後詰めるものの、まずは製品サポートの拡充で販社が売りやすい環境を整えた。永年保証とした「リミテッド・ライフタイム保証」を提供。これにより、スイッチのリプレース需要を掘り起こす。また、北海道から九州まで全国網でサービスセンターを設置。拠点数は135程度に達している。主要な都市にはネットワークエンジニアを常駐させ、24時間365日の対応を可能とした。製品面では、近く10Gbps(ギガビット)イーサネットに対応した戦略的なスイッチを市場投入する計画だ。

 H3Cは、ワールドワイドでシスコシステムズやアルカテル・ルーセントなど大手メーカーに匹敵するほどの実力をもっており、アジア地域で中国を中心にシェアを伸ばしている。一方、日本では知名度が低く、製品の存在すら知らないSIerもいるほどだ。また、前身のスリーコム製品で煮え湯を飲まされ、SIerには苦い思いが若干残っている可能性もある。自治体など地方を攻めていくには、こうした課題を払拭することがポイントになってくるといえよう。そこで、首都圏で1次代理店を固めつつ、地方の2次店に手厚く支援することを模索しているのだ。(佐相彰彦)