IFRS適用に向け開発体制強化

 固定資産システムで国内最大手のソフトウェアベンダー、プロシップ(川久保真由美社長)は、「国際財務報告基準(IFRS)」の採用やIFRSへの順次統合(会計コンバージェンス)に向けた企業向けソフト開発を加速する。年内には、来年4月1日に強制適用される「資産除去債務」に関連した新ソフトを、競合他社に先駆けて開発・販売を目指す。

 同社の固定資産パッケージ「ProPlus(プロプラス)」は、関連する制度改正が相次ぐなかで大手・中堅企業への導入が進んでいる。導入企業は、現在まで累計で約2700社。昨年4月には、貸借対照表に「リース資産」「リース債務」を計上する「オンバランス制度」を機に「リース資産管理システム」を早期に製品化。ERP(統合基幹業務システム)など会計製品には適用が難しい領域で、専業ベンダーの強みを生かしてきた。

 コンバージェンスに向けて動きが始まっている国内企業のシステム再構築や国の制度改正などに向けて「コンバージェンス対応やその後のIFRS適用まで、市場に一番乗りして企業ユーザーの要望に迅速に応える」(川久保社長)と、開発体制や外部コンサルティング会社との連携などを強化している。

 この一環として、来年4月に適用される「資産除去債務制度」に対応したソフトの開発を開始。同制度は、工場や事業所などの解体・撤去、賃貸建物の現状回復などに必要な将来費用を貸借対照表などに「資産除去債務」として負債計上する。川久保社長は「当社が得意とする固定資産管理業務は、ますます複雑化する。専門知識が必要な領域で当社の出番は増える」と、既存顧客を中心に、同制度適用の対象となる小売業や製造業、不動産業などの新規顧客が早急に対応できるよう、新ソフトを早期にデリバリする計画だ。

 同社の昨年度(2009年3月期)業績は、景気低迷のなかにあって、売上高が前年度比4.9%減の約36億円、営業利益が同0.4%減の7億2500万円と善戦した。今期は同制度などの新プロダクトや主力の固定資産関連で増加が期待でき、40億円の売上高を見込む。(谷畑良胤)

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