IBMとOEM契約を締結

 米ジュニパーネットワークスは、データセンター(DC)に対するネットワーク(NW)機器の提供拡大を図る。ワールドワイドで米IBMとOEM(相手先ブランドでの製品供給)契約を締結。近い将来、ネットワークOS「JUNOS」などジュニパーのネットワーク技術を搭載したスイッチをIBMが自社ブランドで提供することになる。

 米ジュニパーネットワークスがワールドワイドで米IBMとOEMで提携したのは、次世代DCの早い段階での構築を狙いとしているからだ。IBM製のサーバーとストレージ、ジュニパー製のスイッチを組み合わせることにより、DCに統合インフラを提供する。

 米ジュニパーネットワークスのデビッド・イェン上級副社長兼データセンター・ビジネスグループ統括マネージャーは、「市場でリーダー的な存在である当社とIBMが協業することによって、DCのシステムリプレースで信頼性や拡張性、簡素化などの面でユーザー企業に利便性を付加することができる」と自信をみせている。ジュニパーの技術をOEM提供するIBMブランドのスイッチが市場に投入される時期については今後詰めていく。

 今回の協業では、「単に技術を提供するだけではない。当社がサポートをバックアップする」という。日本市場で日本IBMからスイッチが提供されることになった際もジュニパーの日本法人が支援することになるわけだ。日本IBMにとっては、サーバーやストレージを担ぐ販社にスイッチも組み合わせて販売してもらうことになり、しかもジュニパーの支援が付く。

 いいことだらけのようだが、ここで問題になってくるのは、両社の販売代理店に対するパートナーシップ策だ。というのも、ジュニパーの有力な販売代理店になっているNIerは、IBM製品ではなく他社のサーバーやストレージを提供するケースが多いからだ。メーカー間で信頼性や拡張性などを謳って協業しているため、ジュニパー販社がIBM販社と競合した際、はたして案件を獲得できるようになるかどうかについては疑問符がつく。

 ジュニパーでは、「(日本IBMが製品を市場投入した際)まずは、IBM製品と当社製品の両方を販売しているパートナーが提供していくことになる」(飯島陽子・フィールドマーケティング本部統括マネージャー)との考えを示しているが、案件は少ないだろう。ユーザー企業であるDCへの提供拡大の観点から、販社強化策を講じる必要性が出てきそうだ。(佐相彰彦)