青森県情報サービス産業協会(AISA、林光男会長)が、県独自の新サービス創造に乗り出している。県内の異業種との連携でITを活用した地域活性化プランの策定を進めるほか、中国でベンダーへのオフショア開発や大連にある大学の学生が考案したビジネスプランの採用などを検討している。

 2010年12月に予定される東北新幹線・八戸~新青森間の延伸開業。AISAは観光客の増加を期待して、異業種との連携でITを使った観光サービスの提供を模索している。井上宏副会長は、「会員企業がもつ技術力を生かして、新製品の開発に取り組んでいく」と語る。井上氏が専務を務める青森電子計算センターの製品活用を検討するほか、「当社を含め、会員企業の製品拡充につなげていく」としている。

新サービス提供には青森電子計算センター本社のデータセンター活用の可能性もある

 異業種間の連携は、新幹線が開通すれば観光客が増えるというわけではないとして、より強力な観光サポート体制が必要と判断したため。「青森県をアピールできるサービスをITで実現したい」という。観光資源である「青森ねぶた祭」「花火大会」「三内丸山遺跡」など、イベントや名所を駅周辺で詳しく調べることができるデジタル掲示板や情報端末の貸し出し、ウェブサイトで会員を募って大型連休中の旅行で使えるクーポンの発行など、さまざまな角度からメニューを考える。

 また、農業県・青森として、地元農産物を1年中出荷できる体制の整備を進める。例えば、ビニールハウスとITで気温を制御するといったシステム開発を進めていきたい考えだ。

 中国との連携では、すでに3年前から遼寧省大連市と交流を深めており、まずはオフショア開発の仕組みから取り組んだ。最近では、大学生からビジネスプランを募ってコンテストを実施。「すぐれたプランについては、会員企業と共同で開発するスキームをつくっていく」という。これからの主流になるといわれるSaaSへの取り組みは、「当社や会員企業のデータセンターを活用してビジネス拡大を図るなど、大連とAISAの双方がメリットになる仕組みを構築していきたい」としている。(佐相彰彦)

井上宏副会長