10月1日、「情報化月間推進会議」が主催する「第30回U-20(アンダートゥエンティー)プログラミング・コンテスト」(U-20プロコン)の入選者が発表され、ANAインターコンチネンタルホテル東京(東京都港区)で催された「情報化月間記念式典」において表彰された。会場では情報化月間の特別行事として、今年の受賞者と過去の受賞者が参加する「U-20プロコン・ワークショップ~プロコン30周年記念~」も併せて開催された。

挨拶する小泉力一実行委員長

コミュニケーションを密に

 U-20プロコンは、20歳以下の若者によるITコンテスト。第30回目を迎えた今大会は、応募総数94作品の中から、個人部門の2作品が経済産業大臣賞に、また個人2作品、団体4作品が商務情報政策局長賞に輝いた。

 今回の受賞者は下表の通り。

第30回「U-20プロコン」の受賞者
【経済産業大臣賞】
<個人部門>(2名)
◇「Alcor(アルコル)」
 伊藤康人さん
 (慶應義塾大学2年生)
◇「Orihalconb(オリハルコンブ)」
 奥殿貴仁さん
 (開成高等学校2年生)
  【経済産業省商務情報政策局長賞】
<個人部門>(2名)
◇「Acheul(アシュール)」
 増野健人さん
 (日本電子専門学校1年生)
◇「テキストの同期を取るツール」
 岩見宏明さん
 (大阪府立工業高等専門学校5年生)
  <団体部門>(4チーム)
◇「CAS」
 東濃実業高校コンピュータ部
 (岐阜県立東濃実業高等学校)
◇「Twinkle Star」
 武田家
 (新潟コンピュータ専門学校)
◇「HERO」
 チームEco☆friendly
 (岐阜県立岐阜商業高等学校)
◇「Word's in BOOK」
 MY★STARS☆
 (新潟コンピュータ専門学校)

 表彰式当日に行われたワークショップでは、まず小泉力一実行委員長(尚美学園大学芸術情報学部教授)が挨拶、U-20プロコン30年の歴史を振り返り、プログラミング環境(ハード・ソフト・インターネット)の変遷や、それに伴い作品のグレードが向上したことに触れ、「これからのプログラマは、制作チームやユーザーとのコミュニケーションを密にしながら、開発能力の向上に努めてほしい」と語った。続いて、人気ゲームソフト「どこでもいっしょ」の制作者で、ビサイド代表取締役の南治一徳氏が講演、ゲーム制作会社とその中でプログラマが果たす役割などを紹介して、プログラマを目指す若者たちにエールを送った。

式典会場に設けられた受賞作品の展示ブース

“先輩”の経験談も

 特別行事として、U-20プロコンの前身「全国高校生・専門学校生プログラミングコンテスト」の最優秀賞受賞者によるパネルディスカッションも行われた。

“先輩”受賞者たちが経験を披露

 ここでは、1980年代に受賞し、現在はIT企業などに所属する6名の技術者たちがパネリストとして登場。U-20プロコンの実行委員・新井誠氏(埼玉県立久喜工業高校校長)の司会進行によってそれぞれの受賞作品が紹介された。受賞が人生にもたらした影響、現在の職種や職務へのつながりなどについて語るOBの話に、今年の受賞者たちは興味深く聞き入っていた。

 最後に、審査委員である宮本久仁男氏(NTTデータ)司会の下、今年の受賞者たちが登壇。現役プログラマの審査委員も交えながら、それぞれの作品の性格から“エンタテインメント系”と“実用ソフト系”に分かれ、プログラミングを始めたきっかけやアイデア出しなどについて、それぞれの考えを披露した。

「情報化月間」と「U-20プロコン」
 「情報化月間」(10月1日~31日)は、情報化の促進に関する普及啓発の行事などを通じ、情報化に対する国民の理解と認識を深める目的で、経済産業省をはじめとする関係6府省(文部科学省・内閣府・総務省・財務省・国土交通省)からなる「情報化月間推進会議」が定めたもの。今年の情報化月間のテーマは、「Grobal Open Green ~ITの力で次世代を切り拓く~」。

 同推進会議が主催するU-20プロコンは、プログラマとしての“才能の芽”の発掘を目的として開催される、プログラム提出型のコンテストで、今年で30回目を数える。

 個人部門と団体部門があり、個人部門は一人で制作した作品、団体部門は複数人(チーム:人数制限なし)で制作した作品を対象とする。高校生・高専生・専門学校生・大学生の応募が多いが、昨年の第29回大会では、愛知県の「高浜中学校プログラミング部」が団体部門で応募、入賞を果たしている。