SRA(鹿島亨社長)は、今年度(2010年3月期)連結中間決算が減収、利益半減だったことを受け、下期から「リカバリープラン」を開始した。主力顧客である銀行・証券業の受注が減少していることから、電力・ガス事業者や教育機関向けビジネスを強化。ソリューションでは、レガシーシステムからのマイグレーションサービスなどに力を注ぐ。上期は大幅な減収減益だったものの、一連の施策を打つことによって回復を図り、期初に立てた通期見通しは変更しない。

通期の見通しは変更せず

鹿島亨社長
 SRAの中間連結業績は、売上高が前年同期比17.8%減の159億6700万円。利益の落ち込みが激しく、営業利益は同52.3%減の6億8700万円、経常利益は同51.3%減の7億900万円、純利益は同50.1%減の3億5500万円と、半減した。銀行・証券、製造、通信といった主力の業界からの受注が大幅に減少したことが響いたようだ。

 同社の事業セグメント別でみると、「開発」「運用・構築」「販売」の3セグメントすべてで減収となった。「開発」では前年同期比21.6%減の83億6800万円、「運用・構築」は15.3%減の20億9100万円、「販売」は12.3%減の55億600万円。開発および運用・構築事業の売上高をユーザー企業・団体別でみると、製造業が6億400万円減の29億2600万円、銀行・証券業が10億4700万円減の22億500万円、通信業が4億900万円減の22億500万円という内訳だ。

 鹿島社長は下期について「証券業向けビジネスは厳しく、下期も伸びないだろう。ただ、製造業と通信業向けは伸ばすことができる余地がある。加えて、電力・ガス事業者と学校向けビジネスは前年同期に比べて成長した分野で、さらに伸びが期待できる」と、強化する業種を示した。

 製造業向けビジネスでは、主力の組み込みソフト開発は景気後退の影響を受けて厳しいが、「それ以外のシステム構築は伸ばせる余地がある」(鹿島社長)とみている。また、電力・ガス事業者向けビジネスは、昨年同期と比較して売り上げが伸びた部門で、社長直轄の強化事業チームで、強化プランを企画・推進する。

 ソリューションでは、SaaS型サービスとレガシーシステムからのマイグレーションサービス、米プロキシムとの業務・資本提携で得た高速無線ネットワークソリューションの販売に国内と中国市場で力を注ぐ計画だ。

 中国市場での展開では、出資しているSJIが、中国大手SIerのデジタル・チャイナ・ホールディングスと資本・業務提携したことを、「商品・サービスを中国で販売する力が増強される」(鹿島社長)とプラス要素とみており、期待を示している。

 一連の施策によって、上期の不振を下期で補えると判断して、通期の業績見通し(売上高=前年度比22.0%減の326億円、営業利益=同28.3%減の27億4000万円、経常利益=同29.6%減の27億4000万円、純利益=同29.0%減の14億5000万円)は変更しない。(木村剛士)