SIerトップグループに君臨するNTTデータと野村総合研究所(NRI)。普段は激しい競争を繰り広げるの二大巨頭だが、実はこの2月、両社トップが初めて“協業”する一幕があった。「ITと新社会デザインフォーラム2010」を都内で共同開催。ITサービス産業の未来をトップ自ら力強く語った。

 NTTデータの山下徹社長が「システムアーキテクトは、技術と経営のスキルを持ち合わせる“ギーク・スーツ”タイプでなければならない」と熱っぽく語ると、NRIの藤沼彰久会長兼社長は「未来を指し示すデザインの資質が必要だ」と応じる。

 システム開発がグローバル化し、中国やインドなどの海外オフショア開発が拡大。また、業界の収益の柱の一つだった既存の国内レガシーシステムの需要も先細り感が強まる。新しいSIビジネスのあり方を強く提言しなければならないという危機感が、今回の“一時休戦”を実現させた。社会や経営とITを橋渡しできる人材、SIerとなって世界で勝ち残る!──。業界トップ自らが、この産業が必要とする次世代の人材像を示し、ビジネスモデルの変革を訴えた。(安藤章司)

NTTデータの山下徹社長(左)と野村総合研究所の藤沼彰久会長兼社長。この二人が共同戦線を張るのは業界初!