生産スケジューリングシステム「Asprova」を開発・販売するアスプローバ(高橋邦芳社長)が、海外事業を強化している。同社は全世界で販売活動を展開しており、「国内で50%ほどのシェアをもっているが、海外ではネームバリューがない」(日本本社副社長・上海法人総経理の藤井賢一郎氏)。2010年3月には新たに米国に拠点を設けるなど、事業拡大に意欲を示している。

 現在、日本と韓国、中国、ドイツの4拠点体制で、日本に次いで売り上げに最も貢献しているのが中国だ。公共インフラ系や軍需産業からの引き合いが多いという。日系企業が不況のあおりを受け、投資を抑制しているのとは対照的に、中国企業向けに好調な実績を残している。韓国は、「財閥系がはっきりしている。そこに入り込めていない」ために、案件の獲得に苦労している状況だ。ドイツでは、コンサルティングファームをパートナー企業に据え、比較的中小の工場に拡販。藤井氏は、「3年目になってから芽が出てきた」と話す。

 同社にとっては、中南米や東欧、台湾も有望地域。現在は、ドイツより東欧で多くを販売実績をもつ。台湾では、デジタル・チャイナが台湾系メーカーのERPにバンドルしている。

 同社が強い海外指向をもつのは、現状に強い危機感を抱いているから。「国内は工場が減少している。日本と海外の情報連携ができるようにしていく必要がある」。今後は、北京を中心に中国北方に拠点をつくっていく方針。海外売上比率を50%にまで引き上げる。(信澤健太)