ラリタン・ジャパンは、販売代理店向けの「チャネルカンファレンス」を開催した。カンファレンスで同社は2010年の戦略を掲げ、デジタルKVMの可能性をアピールした。

荒野智・シニアヴァイス
プレジデント
 2010年の市場環境について、同社は「設備投資抑制が長引いているが、IT資産の抑制には限界があるだろう」(荒野智・セールス本部シニアヴァイスプレジデント)とみている。また、市場では遠隔監視機能内蔵型ブレード・サーバーが普及し始めており、遠隔監視が売りとなるデジタルKVMなどにとっては大きな壁になる危険性があるものの、「ユーザー企業のなかでは検討は進むだろう。しかし、まずは混在環境が避けられない」と、デジタルKVMを中心に需要を掘り起こせる可能性があると捉えている。内蔵型との共存という転換期を迎えているが、同社はKVM搭載のブレードサーバーを含めて管理可能なソフトを提供。また、「欧米に比べ、日本はデジタルKVMの普及が遅れているが、パンデミック(感染症の世界的流行)など、環境的にはリモートアクセスを活用しなければならない状況が生まれている」ことが、デジタルKVMの需要拡大を後押しする要因となると判断している。

 ユーザー企業を取り巻く環境は、サーバーを大量に保有している企業が管理者の不足や情報漏えい、DR(ディザスタリカバリ)に向けた遠隔地でのシステム設置の必要性など、さまざまな問題を抱えている。荒野シニアヴァイスプレジデントは、「このような企業は大口顧客になる可能性が高い」という。また、サーバーを保有している企業でも、管理者の削減などで「潜在顧客として掘り起こせる」としている。とくに、新規顧客として開拓できるのはデータセンター(DC)で、「コスト削減が命題になっている状況だから、省電力化を含めて管理を追求する結果、デジタルKVMを導入する可能性が高い」とアピールしている。

 同社は2009年、世界同時不況の影響で、前半は苦戦していた。その打開策として、販社制度のテコ入れを実施。26社の販社のなかから5社を1次代理店に選定するなど、階層化を行ったほか、販社と共同でプロモーションやキャンペーンなどを実施することで需要を掘り起こした。これによって、「アナログKVMをデジタルKVMにリプレースすることができるようになった。昨年の取り組みを生かし、今年をデジタルKVMの“普及元年”と位置づけて拡販を図っていく」方針を示している。(佐相彰彦)