BI(ビジネスインテリジェンス)ツール「MicroStrategy」の販売を手がけるマイクロストラテジー・ジャパン(印藤公洋プレジデント)は、パートナー開拓によって自社製品の存在感を高め、日本国内での市場カバレッジをさらに高めていく方針だ。印藤プレジデントに話を聞いた。

 マイクロストラテジーは、1989年に米国で創業したBI/レポーティングツールベンダー。23か国でビジネスを展開し、導入実績は3000社にのぼる。日本では03年にビジネスを開始し、丸井グループやファーストリテイリング、東京海上日動といった幅広い業種に製品を導入している。BIツールベンダーは相次いで買収されており、独立系大手はマイクロストラテジーのみとなっている。

 印藤プレジデントは、「BIのフロントツールとして、レポート機能やデータマイニング、ダッシュボードといった本来の機能に特化して提供している。スケーラビリティの面でも高い評価を得ていて、ユーザー数が数万単位でも運用できるのが強み」と話す。リーマン・ショック後の不況下において売上高2ケタ増を達成した。情報資産を生かしてビジネスチャンスを拡大しようとする動きやコスト見直し、BIツール自体の選択肢が狭まったことが起因していると分析する。

 これまでのBIツールは、高度なアルゴリズムを用いた、特定のユーザーに限定されたツールだった。最近では会社全体のPDCAを回していくうえで、業績や在庫回転率といった多岐にわたるデータを収集し、従業員別、販売チャネル別、顧客別など多角的に厳密な数値管理を行う傾向が高まっている。BI自体の性能が高まり、ユーザー数も格段に増えていることから、まだまだ伸びしろがあると同社ではみている。

 マイクロストラテジー・ジャパンは昨年、マーケティング、営業体制を拡充。直販営業部隊と、パートナーによる製品拡販を強化している。現状はコンサルティングパートナー、製品の再販パートナーを3社ずつ抱えている。今後は大手SIerの再販パートナーを増やしていく方針だ。「シェアを高めるうえで、対応スピードなど、普段の活動そのものが問われる。パートナーとの協調によって、今後はできる限り案件を獲得していきたい」(印藤プレジデント)と語った。

 また、欧米では企業幹部が外出先から意思決定を行うことが多くなっていることで、BIツールのモバイル対応が進んでいる。マイクロストラテジーでは、「ブラックベリー」「iPhone」といったスマートフォンや「Amazon Kindle」「iPad」といったタブレット型情報端末のサポートを強化する。印藤プレジデントは「日本でも経営者の情報化ニーズは必ずある。モバイル対応は、BIのレスポンスタイムがモノをいうが、スケーラビリティが高く、かつ高速の基盤開発に注力しているところだ」と説明した。(鍋島蓉子)

印藤公洋プレジデント