使用率の進捗に合わせて柔軟に拡張ができる安価なストレージはないものか──。コンピュータ機器メーカーのぷらっとホーム(鈴木友康社長)は、ユーザー企業・団体のこんな要請を受けて、「破棄レス」と銘打ったスケールアウト型分散ストレージシステム「CloudStation dSS」シリーズを拡充している。同シリーズで、大学や放送業界などデータアーカイブ量の多い企業・団体への拡販を本格化する。

 「CloudStation dSS」シリーズは、既存のストレージプールをリニアに拡張しながら運用を継続できるストレージエンジン「dSS(distributed Storage System)Engine」を搭載している。

 「dSS Engine」は、単一のマスターノードをもたず、ノード接続だけで容量やスループットをリニアに拡張できる「マスターノードレス方式」を採用しているのが特徴だ。

 開発担当の柴田裕信・製商品事業本部技術部部長は「シリーズの異なるモデル同士と混在したストレージプールが構成できるので、これまでアーカイブの長期運用などでは避けて通れなかった機器を入れ替えるときのストレージプールの再構成が不要になる」という。既存ストレージを入れ替えることなく運用を続けられることから、「破棄レス」と銘打っているという。

 ぷらっとホームは、「CloudStation dSS」シリーズを、別名「クラウド型の分散ストレージ」と呼んでいる。例えば、スモールスタート用でストレージ内蔵型のサーバー「CloudStation dSS T2060」を使ってストレージプールを構成すると、利用者からは1台の「巨大なハードディスク」に見え、どのサーバーにファイルが保存されているかを意識しなくてもよい。それだけに、導入しやすく、運用面も簡単という特徴がある。

 「CloudStation dSS」シリーズの販売については、科学研究機関や、アーカイビング・映像配信などを行うユーザー企業・団体など、ストレージのリプレース問題を抱えるユーザーへアプローチしていく方針だ。(谷畑良胤)