セキュリティソフトを展開する独アビラ(トヤーク・アウアーバッハCEO)の日本法人は、2011年、日本事業の本格化を目指す。昨年6月から展開しているコンシューマ事業の拡大に加え、今年後半をめどに法人向け事業の開始に取り組む。

 アビラは、2009年11月にアジア戦略強化の一環として日本法人を設立し、10年6月にコンシューマ向けセキュリティソフトをダウンロード提供するかたちで、日本での事業展開を開始した。アジア市場を、中国や韓国などの「北アジア」(香港)、フィリピンやマレーシアなどの「南アジア」(クアラルンプール)、「ジャパン」(東京)の三つに分け、なかでも「規模が大きく、ユーザーのセキュリティ意識が高い日本市場への投資を重視している」(加藤寿之祐社長代理)という。

 現在の製品展開は、コンシューマ向けの無料のエントリー版と有料の上位版。回収モデルは、エントリー版を積極的に訴求してユーザーを集め、その一部を有料版の購入に誘導するオーソドックスなもの。日本市場ではパッケージのニーズが高いことを受け、家電量販店で販売するパッケージ版の投入を検討していく。販売チャネルの拡大とあわせて営業・マーケティングの体制も強化し、2013年をめどにコンシューマ事業の黒字化を目指している。

 一方、今年中に法人市場にも参入する。現在は、販売パートナーを探すなど、事業展開の基盤を構築している段階だ。

 さらに、個人・法人の両分野で、スマートフォンなどのモバイル端末向けセキュリティやクラウド型サービスなどの新製品を提供し、日本市場での存在感を増していく。(ゼンフ ミシャ)

加藤寿之祐氏