3月8日~3月11日、流通情報システム総合展「リテールテックJAPAN 2011」(日本経済新聞社主催)が開催された。会場の東京ビッグサイトでは、景気回復を追い風に有力ITベンダーが次々と新商材を競った。

 日立製作所は、冷蔵倉庫や食品物流センター向けにSaaS型倉庫管理システム「Sherpa(シェルパ)/倉庫管理クラウド」、日立製作所グループの最大手SIerである日立ソリューションズは「ポイント管理システム SaaS型PointInfinity(ポイントインフィニティー)」をそれぞれ発表した。また、日本マイクロソフトは、「Windows Embedded POSReady 7」の試用版「コミュニティ・テクノロジ・プレビュー(CTP)版」を公開している。

 日立製作所のSaaS型「Sherpa」は、低温物流業界最大手のニチレイロジグループが蓄積してきた在庫管理や保管料計算など、冷蔵倉庫管理の業務ノウハウを結集した業務用ソフトウェア「Sherpa」をSaaS型で提供するものだ。

日立製作所グループのブース

 約400の機能からなる複数の業務グループ(サブシステム群)から、例えば在庫系サブシステムや請求・売上管理系サブシステムなど、必要なものを選択することで「容易に組み合わせて導入することができる」(日立製作所産業・流通システム営業統括本部の小楠高弘営業企画部長代理)と利便性を高めた。最小月額利用料金は10万円(税抜き)からと、割安な価格に設定している。日立製作所は、2014年度までに400サイト、約30億円の売り上げを目標に据える。

日立製作所産業・流通システム営業統括本部の小楠高弘・営業企画部長代理

 日立ソリューションズの「ポイント管理システム SaaS型PointInfinity」は、ポイント管理に必要な標準的な機能を、取引件数による従量制の課金で利用することができるサービスに仕上げた。コスト面でポイント管理システムの独自開発が難しい中小企業や、一時的にポイント管理の負荷が集中する大規模なポイント管理システムを導入予定の企業などに向け、幅広く提供するとしている。日立ソリューションズでは、「SaaS型PointInfinity」を含め、従来のパッケージや個別SIなど、ポイント管理サービス全体で、2013年度までに約5億円の売り上げを目指す。

日本マイクロソフトのブース

 日本マイクロソフトの「Windows Embedded POSReady 7 CTP版」は、Windows Embeddedポートフォリオのプラットフォームとテクノロジを活用することで、Windowsとクラウドの機能をPOSや企業向け専用端末にも拡大できるもの。米マイクロソフトのムカンド・ガンガーディWindows Embedded Business プロダクトマネジメントディレクターは、「Windows 7をベースとした最新テクノロジを活用する開発者やOEMメーカー、小売業の企業によるエコシステムを支援するマイクロソフトの継続的な取り組みを示した」と話した。(安藤章司)