日本ストラタステクノロジー(飯田晴祥社長)は、マイクロソフトの仮想化ソフトウェア「Hyper-V」に対応した無停止サーバー「ftServer」を、保守期限が迫る中堅・中小企業(SMB)のWindowsサーバーを統合・リプレースする際などに売り込む。同社は、中堅・大規模市場向け販売で実績を積んできたが、「Hyper-V」対応製品で、SMB市場を一気に開拓する考えだ。

池田智明
プロダクトマーケティング次長
 日本ストラタステクノロジーが現在提供する「ftServerモデル」は、「Nehalemプロセッサー インテルXeon 5500」ベースの「第5世代」4機種。今回、「Hyper-V」に対応した廉価版モデル「ftServer2600」は、上位機種と同等となる連続稼働率で、最小構成が175万円程度と安価だ。一般的な「IAサーバー+仮想化ソリューション」で統合するのと比べると、仮想化ソフトや仮想OS、外部ストレージなどが不要なので、定価ベースで価格は半額近くになる。また、既存のクラスタソリューションと比較しても、低価格で構成がシンプルなため、運用負担や導入の手間が少ない。

 通常の仮想化環境でのサーバー統合は、片側サーバーに障害が発生した時に仮想サーバーが再起動するまでサービスが停止する。だが、同社の「ftServer2600」は、片側コンポーネントに障害が出ても仮想サーバーが停止することはない。販売促進を担当する池田智明・マーケティング部プロダクトマーケティング次長は「一般的なIAサーバーで統合した場合、サーバー停止時の被害は大きい。また、外部ディスクやvCenterなどの部品が多くなり、コストを押し上げる」と説明し、SMBに適した統合・仮想化ソリューションが少ないことを指摘する。

 同社では、顧客のなかで06~07年にかけて導入されたWindowsの旧サーバーOSのIAサーバーが保守切れになるケースが増えると予測。保守切れに備えて統合・リプレースを推進したくても、価格面で二の足を踏んでいる顧客を、パートナーとともに開拓する。「こうしたユーザーは、現行OSやアプリケーションをそのまま稼働させたり、運用や操作方法をできるだけ変えたくないというニーズが高い。当社製品は、エンジニアのノウハウがなくても導入することが可能で、しかも無停止環境を安価で構築することができる」と、クラスタや他の仮想化ソフト、仮想HA(仮想高可用性)などの統合方法に比べて優位性があることを強調する。

 最近では、東京・渋谷区にある甲状腺疾患専門の伊藤病院で、「ftServer」が採用された。このシステムを手がけたのはパナソニック・ソリューションテクノロジーで、電子カルテシステムの運用開始にあたって、「ftServer」を導入した。最近でも、サーバー統合や新システム稼働に関連して、引き続き「本当に止まってはいけないシステム」では、「ftServer」のエントリー版を含めて導入が検討されている。(谷畑良胤)