大手ユーザー系SIerの新日鉄ソリューションズ、大和総研、パナソニック電工インフォメーション(パナソニック電工IS)の3社は、5月16日、サーバーや通信機器、クラウド関連ソフト開発メーカーなど有力13社の協力を得て、クラウド検証センターを横浜市内に開設した。

 開設したのは「アライアンスクラウド検証センター」で、富士通やNEC、日本ヒューレット・パッカードなどのサーバーベンダー、シスコシステムズなどの通信機器メーカー、ヴイエムウェアやシトリックス・システムズ・ジャパン、イージェネラなどの仮想化関連ベンダーなどから協力を得た。

アライアンスクラウド検証センターを開設したユーザー系SIer3社の幹部と協力メーカー13社の幹部。前列左から2番目が新日鉄ソリューションズの宮辺裕常務、中央が大和総研の鈴木孝一専務、右がパナソニック電工ISの田中啓介執行役員

 調達した検証用の機材やソフトは総額4億円を超える最新式のもので、「ミッションクリティカルな基幹系システムのクラウド化の技術検証を行う」(大和総研の鈴木孝一専務)ことで、クラウドビジネスの拡大に役立てる。

総額4億円を超える最新式の検証機器

 ユーザー系SIer3社は、2010年10月にクラウド技術推進グループ「アライアンスクラウド推進ソサエティ」を発足させ、大規模基幹系クラウドシステムの標準化や互換性などの検証作業を進めてきた。基幹系に耐えうるクラウドシステムの検証を行うことで、サービス稼働率99.999%(年間停止時間5分以下)、目標復旧時間5分以内という「高いサービスレベルの実現」(新日鉄ソリューションズの宮辺裕常務)を目指す。

 3社は、クラウドは技術革新が激しい分野で、ややもすれば互換性よりも技術革新が優先されるケースも散見されるとみている。検証センターでは、マルチベンダー環境での互換性やサービスレベルの検証を通じて、「日本のクラウド技術の向上や、基幹系クラウドサービスの標準的モデルの確立を進める」(パナソニック電工ISの田中啓介執行役員)という。

 3社は、国内外ですぐれた技術をもつメーカーを募ると同時に、今後、同業SIerやITベンダーのなかに「アライアンスクラウド推進ソサエティ」のメンバーを増やしていくことを検討している。(安藤章司)