独立系ビジネスインテリジェンス(BI)製品メーカー大手のマイクロストラテジー・ジャパン(印藤公洋プレジデント)は、BI製品の最新版「MicroStrategy 9.2」の提供に伴い、記者会見を開催。米本社のサンジュ・バンサルCOOが来日し、製品の方向性や「9.2」の新機能について語った。

 印藤プレジデントは、会見冒頭の挨拶で「最新版の9.2は革新的な機能をもっている」と力強く語った。

日本法人の印藤公洋社長

 バンサルCOOは、同社が力を入れるモバイルBIへの投資や新しい機能「Visual Insight」を説明。またクラウド、ソーシャルメディアに対するソリューションへの取り組みを語った。

 マイクロストラテジーは、iPhone、iPadなどのスマートデバイスを活用した「モバイルBI」に力を入れている。バンサルCOOは「モバイルBIはこれまで起こったBIの技術革新のなかで、最も社会的経済的インパクトを与えるものだ」とした。

米マイクロストラテジーのサンジュ・バンサルCOO

 バンサルCOOは、近い将来、鍵や書類といったそれまで持ち歩いていたものはすべてスマートデバイスに集約され、人間は服を着てスマートデバイスを持つだけで済む時代が訪れると予測。マイクロストラテジーは、進化するスマートデバイスに三つの機能を提供している。

 第一が、デバイス上からデータを分析し、さまざまな形に加工、表示する機能。第二が、BIだけでなく、データベースへの書き込みやOSへの書き込み、既存情報のアップデートなどを行うことができるモバイル・トランザクション機能、そして第三が、動画や音声、PDFなど、マルチメディアのコンテンツ配信機能だ。同社は、モバイル・トランザクションのプラットフォームを6月のマイナーバージョンアップ時に提供する予定だという。

 「9.2」の新しい機能として、「Visual Insight」というデータをすばやく分析する機能も6月に提供する計画だ。これによって、従来はデータから分析、問題解決につなげるのに30日以上かかった時間を30分に短縮する。

 「Visual Insight」は、データをバブルチャートやパイチャート、表など、どのようなかたちで視覚化するかを選択。分析項目や選択条件などをマウスで選ぶだけで分析し、即座に結果を表示する。データを視覚化することで、即座に異常な値を簡単に見つけ出すことができる。「これは従来のBIにはできないアプローチ」(バンサルCOO)という。また、さまざまなデータフォーマットを組み合わせて、ユーザーが使い勝手のいいダッシュボードを作成できる。

 今後は、BIプラットフォームをクラウドでリリース。低価格で高いセキュリティを担保したサービスを、必要なときに活用できるようになる。ユーザーに規模に合わせたスケールアップも実現する。

 また、Facebookをはじめとするソーシャルメディア向けのフリーBIアプリケーション「Wisdom.com」の提供を、今年第3四半期に開始する。「ポイントは、Facebookの5億人のユーザーが、100TBもの大量なデータをアップロードしているということだ。FacebookのデータをCRM(顧客管理)として潜在ユーザーの嗜好を分析できる」(バンサルCOO)としている。(鍋島蓉子)