スロヴァキアのセキュリティソフトメーカーであるイーセットのパベル・ルカCTOは、6月中旬に来日し、「週刊BCN」の単独取材に応じた。主力製品「ESET Smart Security」の新版を、今年度第3四半期に販売することを明言するとともに、Android搭載端末向けのセキュリティソフトを販売する計画も明らかにした。

イーセットのパベル・ルカCTO。CIOを経て、2011年1月から現職に就いている
 イーセットはスロヴァキアに本社を置くセキュリティソフトメーカーで、マルウェア対策ソフト「NOD32アンチウイルス」と、総合セキュリティソフト「ESET Smart Security」を主力製品としている。スロヴァキアのほか、世界約180か国でビジネスを展開し、1億人ほどのユーザーを獲得している。日本市場では、2003年に総販売代理店契約を結んだキヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)が販売業務を担っている。キヤノンITSは、11年2月末時点で約7万9000社・団体に販売した実績がある。同社は、6月中旬にイーセットが主催した同社のディストリビュータを表彰するグローバルの式典で、世界で最も成功したディストリビュータとして表彰を受けた。

 パベル・ルカCTOは、今後力を注ぐ研究開発分野に言及。主に「仮想システム向けセキュリティ」「DLP(情報漏えい対策)」「モバイル端末向けセキュリティ」を挙げた。とくに「Android搭載端末は、今後、世界規模で急速に増えるだろう。それに比例して、このOSを狙ったマルウェアも急増するはず。イーセットは、それを見越して専用ソフトを用意している」と話し、Android搭載端末向けセキュリティソフトを販売する計画を明らかにした。ルカCTOは、「Windows向け製品では、イーセットは後発だった。だが、Android向けセキュリティソフトでは、他社と同時にスタートできる」と説明し、大きなビジネスチャンスと捉えている。(木村剛士)