キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS、浅田和則社長)は、6月15日、セキュリティ事業の主力製品であるセキュリティ対策ソフト「ESET」の販売戦略説明会を開いた。スロヴァキアのソフトメーカーで「ESET」の開発元であるイーセットのパベル・ルカCTOが来日し、開発・販売両面で今後の戦略を披露した。

 「ESET」は、コンピュータウイルスや不正プログラム・アクセスを検出して情報漏えいやシステム障害を防ぐセキュリティソフト。開発元のイーセットはスロヴァキアのソフトメーカーで、欧州を中心とする世界約180か国に約1億人のユーザーを抱えている。キヤノンITSは、2003年にイーセットと国内総販売代理店契約を結び、パートナーを組織して日本市場の販売を手がけている。

 来日したイーセットのルカCTOは、研究開発の方向性などを説明した。冒頭、「先週モナコで開いた当社のディストリビュータを表彰する世界的祭典で、キヤノンITSは世界で最も成功している企業として表彰された。東日本大震災後でも売り上げは落ちていない」とキヤノンITSの販売力を称えた。

イーセットのパベル・ルカCTO

 ルカCTOは、今後力を注ぐ分野として「仮想システム向けセキュリティ」「DLP(情報漏えい対策)」「モバイル端末向けセキュリティ」などを挙げた。とくにモバイル端末向けでは、Android搭載端末向けセキュリティ対策製品の発売を明らかにした。また、主力製品である「NOD32アンチウイルス」「ESET Smart Security」のWindows版は、2011年第3四半期にバージョン5を発売する計画も示した。

 キヤノンITSの近藤伸也セキュリティソリューション事業部事業部長は、「セキュリティ対策ソフト市場に後発でも参入しようと思ったのは、すぐれたヒューリスティックエンジンをもつなど、イーセットの高い技術力があったからだ」と述べ、イーセットの高度な技術力をPRした。

キヤノンITソリューションズの近藤伸也事業部長

 崎山秀文セキュリティソリューション事業部ESET営業部部長は、今年2月末時点で約7万9000社・団体に導入されている国内の実績を示したうえで、今後の販売戦略として「従業員100人以上の中堅から大規模企業への拡販に注力する」と力強く語った。(木村剛士)

キヤノンITソリューションズの崎山秀文部長