新バージョンでは、ソフトウェア配布や他社製品のライセンス管理などの機能を追加、強化した。社内ネットワークにないPCも、インターネットからすべて管理することができる。サーバーが不要で、わずか数分程度で管理をスタートすることができる。ユーザーインターフェースもシンプルで、1時間ほどのハンズオンで、ツールを使いこなすことができるようになる。
また、クラウドからのPC管理だけでなく、クライアントOSのSA(ソフトウェアアシュアランスで提供)も組み合わせて提供。最上位版「Windows 7 Enterprise」にアップグレードし、セキュリティを強化することができる。
新たに、ソフトウェア配布機能を備え、場所や製品を問わずソフトウェアを配信・展開できるようになった。Windows Azureストレージに配布したいソフトウェアをアップロードすることで、グループや役割に応じて自動配布する。
ソフトウェア配布画面。右クリックによる操作もできるようになった
また、マルウェア対策を強化し、リモートからフルスキャン・クイックスキャン、定義ファイル更新を強制的に実行できるようになった。
ソフトウェア・ハードウェア資産管理では、各資産の構成情報を収集後、CSVにエクスポートし、資産台帳を作成できるほか、特定の条件で抽出したレポーティングもできる。ライセンス資産管理は、マイクロソフト製品のボリュームライセンスの管理に加え、パッケージ版、OEM版、他社のライセンス管理にも対応した。
構成管理では、ソフトウェア配布の追加にあわせてネットワーク帯域幅の使用制限を追加し、負荷のかからない運用を実現できるように強化した。そのほか、多様な機能を強化している。
ネットワーク帯域幅の設定画面
発売後、利用ユーザーは順調に推移し、中小企業や大企業の部門利用の案件が増えてきている。パートナーは4月発表時点で39社。11月22日からは「Windows Intuneクラウドビジネススタートアップセミナー」を7か所で実施し、パートナーをさらに増やしていく。
Windows本部コマーシャルグループの小黒信介プロダクトマネージャー
日本マイクロソフトWindows本部コマーシャルグループの小黒信介プロダクトマネージャーは、「顧客のITシステムを運用しているリセラーの場合、『Intune』を活用することで、ユーザー企業の次のニーズが見えてくるので、クロスセルにつなげることができる」とメリットを話す。クラウドサービスの「Office 365」とともに、「Intune」をドアノックツールとして、CRMや勘定系のシステム販売に結びつけることも可能だとしている。(鍋島蓉子)