日本マイクロソフト(樋口泰行社長)は、6月29日、「Office」やメール、カレンダー、ファイル共有などの複数の機能を備えるクラウドサービス「Office365」を発売。先行ユーザー企業やパートナー企業の幹部を招いた記者会見を開いた。

 「Office 365」は、メールやカレンダー、ファイル共有、インスタントメッセージング(IM)、オンライン会議など、複数の機能をもつクラウドサービス。数人規模の零細企業から数万人の利用までを意識した設計で、利用者数50人までの小規模メニュー「プランP」と、数万人規模まで対応する「プランE」の2種類を用意している。価格は「プランP」が月額600円で、「プランE」が月額1000円から。

 「Office 365」は、2010年10月に限定したユーザー企業に向けてベータ版を提供し、今年4月にはユーザーを限定することなく、ベータ版を公開していた。29日の記者会見には、米マイクロソフトと日本マイクロソフトの幹部が出席したほか、先行ユーザーとしてメディアワークス・ブルーム、パートナーとして大塚商会、リコージャパン、NTTコミュニケーションズの3社が壇上に上った。

 メディアワークス・ブルームの竹田成克代表取締役は、先行ユーザーとして「Office 365」の使い勝手を紹介。「導入の理由は、バラバラだった作業・業務管理の一元化、情報共有、リアルタイムコミュニケーションの実現だった。まだ利用して約1か月だが、経営のスピードを向上させることができたと実感している。初期費用が安価なことも助かる。中小企業の味方だ」と説明し、「Office 365」を高く評価した。

メディアワークス・ブルームの竹田成克代表取締役

 続いてパートナー企業3社の幹部が登壇し、「Office 365」を活用した自社ソリューションを説明した。NTTコミュニケーションズは、クラウドサービス「BizCITY」と「Office 365」の連携サービスを展開。両サービスへのシングルサインオンや、ワンストップでのサポートサービスなどの独自サービスを付加して販売する。

 登壇した田中基夫理事サーバマネジメントサービス部長は、「クラウドサービス専門組織の立ち上げを考えていたときに、『Office 365』の話を聞いた。『Office』という強力なツールをもつクラウドサービスは大きなインパクトがあり、ともに仕事をしたいと思った」と経緯を語った。

NTTコミュニケーションズの田中基夫理事サーバマネジメントサービス部長

 大塚商会からは、片倉一幸取締役兼専務執行役員が出席。「Office 365」と独自のサービスを付加した五つのメニューを紹介した。「今回の発表を歓迎している。大塚商会は、日本マイクロソフト製品を古くから販売する販社であり、ユーザーでもある。われわれの利用ノウハウも生かしたサービスメニューを展開していく」と話した。

大塚商会の片倉一幸取締役兼専務執行役員

 リコージャパンからは窪田大介取締役専務執行役員が登壇し、インターネット接続サービス「NETBegin BBパック」との連携ソリューションに意欲をみせた。「(NETBegin BBパックは)10万社への販売実績があり、毎月3000~4000社の顧客を増やしている。われわれには、全国300か所の営業拠点と1万人の営業担当者がいる。これらのインフラを活用して『Office 365』を拡販する」と力強く話した。(木村剛士)

リコージャパンの窪田大介取締役専務執行役員