IDC Japan(竹内正人代表取締役)は、1月11日、オープンソースソフトウェア(OSS)の利用実態調査レポートを発表した。調査は二部構成で、国内ユーザー企業312社を対象にした「OSSの利用実態」と、国内ITベンダー204社を対象とした「OSSの採用動向」について調べている。

 使用しているOSSの種類は「OS」が最も多く、次いで「ウェブサーバー・アプリケーションサーバー」「メール・グループウェア・コラボレーションツール」「データベース管理システム」が続いた。

 OSSを使用するメリットは、「導入コストの削減」が53.2%と最も多く、次に「運用保守コストの削減」(32.7%)が入り、OSSをIT費用の圧縮の目的で導入するユーザー企業・団体が多いことが分かった。一方、OSS使用のデメリットとしては、「緊急時のサポートが迅速に受けられない」が34.0%でトップ。「ITベンダーやSIerのサポートが継続して受けられるかどうか不安」との回答も25.6%と多く、導入後のサポート体制に課題がある。

 ITベンダーを対象に行ったOSSの採用動向調査では、過去3年間でOSSを使用したプロジェクト数が「非常に増えている」と「増えている」の回答が合計で37.3%に達した。「減っている」という回答は少なく、OSSプロジェクトは増加傾向にある。

 また、OSSの使用実績と過去3年間の売上高の相関関係を分析した結果では、OSSの使用実績が多いと回答したITベンダーの37.2%は売上高が増加し、OSSの使用実績が少ないと回答したITベンダーで、売上高が増加した回答したのは15.2%にとどまった。

 IDC Japanの入谷光浩・ソフトウェア&セキュリティシニアマーケットアナリストは、「OSSを活用することは、ユーザー企業にとってもITベンダーにとっても、今後のビジネスを成長させるための重要な要素。ただ、サポートに対する懸念やエンジニア不足など、解決していかなければならない課題も多い」と指摘している。(木村剛士)

過去3年間のITビジネスにおけるプロジェクト数の変化