5月30日、オープンソースソフトウェア(OSS)を活用する企業が中心となって、(OSLL、杉本等所長)を設立した。6月をめどに社団法人化し、OSSの健全な利用を促進する活動を法曹界と協力して行っていく。

 OSSに限らず、ソフトウェアライセンスの適正利用に興味がある企業を正会員に、また教育機関、自治体、団体、弁護士を協力メンバーにする。1年間で15社の会員、30人(団体)の協力メンバーを目標に参加を募る。

 企業では、OS、ミドルウェア、アプリケーションまで、広範囲にわたってOSSの導入が進んでいるが、GPL、AGPL、BSDなど、そのライセンスモデルは複雑化している。

 一方で、自社製品をOSSとして公開する場合の理解不足や、利用しているOSSのライセンスに対する理解不足、OSSのライセンスを含むソフトウェアを気づかずに利用し、製品化・納品してしまうなど、OSSライセンスの著作権を侵害するリスクを抱えている。

 OSLLは、OSSを適正に利用する環境が整っていない状況を解決し、OSSのさらなる活用を活動の目的とする。所長を務める静岡大学客員教授/パドラック代表取締役の杉本等氏は、「複雑なOSSライセンスを研究し、ライセンス利用の啓発活動を行っていきたい」としている。

オープンソースライセンス研究所の杉本等所長

 具体的な活動としては、適正利用に向けた外部向けセミナー、会員企業による情報交換、事例紹介、研究発表などの「OSS勉強会」の開催を予定している。

 さらに、OSSライセンスに関する相談窓口の設置。OSS裁判事例や最新情報を提供する会員向けの情報ポータルの開設、「OSSライセンス白書」などの書籍執筆活動、官公庁のOSS関連施策への協力、関連団体との情報交換と行事の共催などを行う。将来は、企業や個人に対して適正利用を認定する制度(OSSマスター)などを立ち上げるとしている。(鍋島蓉子)