レッドハット(廣川裕司社長)は、4月3日、今年度(2013年2月期)の事業戦略を発表した。仮想化やクラウドなど、Linux製品以外の事業を「BEYOND LINUX」として、現状の2倍以上の売上規模に引き上げることを打ち出した。

 現在、レッドハットの日本での事業は、Linuxディストリビューション製品「Red Hat Enterprise Linux」を中心とした「プラットフォーム・リナックス事業」が85%程度、ミドルウェアの「JBoss Enterprise Middleware」や仮想化関連の「Red Hat Enterprise Virtualization」、クラウド関連の「CloudForms」などといった製品の販売を手がける「BEYOND LINUX事業」が15%程度の売上比率。プラットフォーム・リナックス事業は、メインフレームやUNIXのリプレースを促すことで、売上成長率20%以上を確保する。廣川社長は、「Linux関連も伸ばしていくので、Linux以外の売上比率が高まっていくかは未知数だが、徹底したソリューション指向で、BEYOND LINUX事業を2倍以上の売上規模に拡大することで、当社全体の売り上げとして前年度比30%増を目指す」と述べた。

 BEYOND LINUX事業として力を注ぐ分野は、「SOA・ミドルウェア」「仮想化」「クラウドコンピューティング」「ストレージ」。各分野を伸ばすため、業種別営業部門の人員を1.5倍に増やすほか、パートナー・OEM営業部門に「ソリューション営業チーム」を設置してパートナー企業との協業を強化する。さらに、ユーザー企業のCIOやIT責任者との関係を深め、戦略的なシステム・サービスを提案できるようにする。

 グローバルでは、昨年度、売上高が前年度比25%増の11億3000万ドルとなり、オープンソースソフトウェア(OSS)を主力事業として手がけるベンダーのなかで初の10億ドル超えを達成した。日本はグローバルほどではないが、それでも前年度比20%以上の増加を果たしている。

 廣川社長は、「日本は、グローバルの10%程度の売り上げを占めるようになった」とアピールし、「グローバルでは、次の目標として30億ドルを目指している。さらに進化したOSS事業モデルを確立していく」と自信をみせた。(佐相彰彦)

進化したOSS事業モデルの確立に自信をみせる廣川裕司社長