日本IBM(マーティン・イェッター社長)は、科学研究機関向けの高性能技術計算(テクニカルコンピューティング)の技術を生かし、一般企業向けのデータ分析ソリューションを提供する。6月15日、今年1月に買収したPlatform Computing社の高速処理ソフトウェアを中心とする「IBM Technical Computing」製品群を発売する。

 日本IBMは、迅速な意思決定や将来予測を行うために、製造業や流通業の一般企業がスーパーコンピュータ(超高性能コンピュータ)技術を利用するニーズが高まっているとみている。「IBM Technical Computing」は、一般企業が、高コストのため導入できないスーパーコンピュータを利用せず、企業のシステムで高度な演算処理を実現するハードウェア/ソフトウェア製品を揃えたものだ。

 ラインアップは、アプリケーション管理ソフトウェア「Platform LSF」をはじめ、多数のコンピュータを接続して分散処理を行う環境用の高速処理ソフトウェア「Platform Symphony」、クラスタ管理ソフトウェア「Platform Cluster Manager」など。日本IBMによる直接販売のほか、チャネルパートナーを通じて販売する。

 日本IBMは、自動車の衝突安全性能の解析や、気象予測、新薬開発での分子シミュレーションなどを活用シーンとして想定。システム製品事業でマーケティング&ソリューションを担当する星野裕理事は、「高度演算処理技術を一般企業にとっていかに使いやすく提供できるかが、ビジネス展開のポイントになる」としている。

 日本IBMは、高度演算処理技術に精通する販売パートナーと緊密に連携し、データ解析をIBM/パートナーの専門家が行うなど、「IBM Technical Computing」製品群を「サービス込みのかたちで提供する」(星野理事)という。(ゼンフ ミシャ)

システム製品事業 マーケティング&ソリューションの星野裕理事