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カシオ計算機、店頭で強烈なアテンション効果を発揮するサイネージ「カシオサイネージ」

2013/03/15 18:31

 カシオ計算機(樫尾和雄社長)は、店頭広告の革新を目指す新基軸のサイネージ「カシオサイネージ(CASIO Signage)」の販売を1月に開始した。

 「カシオサイネージ」は、パネルに投映したキャラクターが口を動かして来店者に語りかける一体型の店頭ツール。液晶ディスプレイなどを用いた従来のデジタルサイネージとは異なり、キャラクターの形状にカットした投映パネルにリアルな映像を映し出す。営業本部サイネージ企画推進部の尾平泰一部長は、「来店者に対してサイネージとクラウドを連携した広告などを提供し、小売店舗のフロント業務を支援する」としている。

リアルな映像ですぐれたアテンション効果を発揮する「カシオサイネージ」

 導入する店舗が用意するのは、店舗に合ったキャラクターの静止画1枚と、「今月のお勧め」などのテキストデータだけ。これらの素材から、カシオ計算機がキャラクターがしゃべる音声つきの動画を生成する。テキストデータから音声化できる言語は、日本語のほか、英語、スペイン語、中国語、韓国語の5種類で、来店者がパネル操作で言語や知りたいことがらを選んで切り替えることができる。強烈なアテンション効果で新規顧客を獲得すると同時に、リピート顧客を呼び込む役割を果たす。

 キャラクターの動きに使われているのは、デジタルカメラの開発で培った技術を応用したシステム。カシオのオリジナルの製品で、店舗は競合の他店舗とは異なる手法の販促ツールとして活用できる。

 さらに、NFC(近距離無線通信)を搭載したスマートフォンで「カシオサイネージ」にタッチした顧客に電子クーポンを発行するなど、店舗独自の販促施策を実現するクラウドサービスを提供する。

 尾平部長は「最大の特徴は、従来のサイネージとは異なり、実際にキャラクターが動いて音を発すること。『なんだこれ?』と、顧客の足を止める効果が期待できる。また、スマートフォンでタッチすれば店舗のモバイルサイトにつながり、売れ筋やキャンペーン情報などを得ることができる」と、導入のメリットを語る。

 等身大の人間型パネルに背後から投映するサイネージシステムは、すでに複数メーカーが手がけているが、この場合はパネルと投映機器の間に距離が必要で、設置場所が限られる。「カシオサイネージ」は投映距離が不要で、本体は約458×536mmとコンパクト。さらに、設置工事も不要だ。また、投映型のデジタルサイネージで面倒なランプ交換は、プロジェクター開発で培ったレーザーとLEDのハイブリッド光源を採用することで約2万時間の光源寿命を実現し、メンテナンスの負荷を低減している。

 カシオは、量販店や飲食店、ホテル、自治体、一般企業の受付などでの利用を想定し、まずは全国規模でチェーン展開している量販店や飲食店に対して営業を開始。尾平部長は「カシオサイネージ」のメリットを、「NFC対応の端末を介してクーポンを提供し、リピート顧客の獲得や売上高アップに貢献する。また、受付やサービススタッフなどの一部業務を担い、人件費を抑制することもできる」と、販売パートナーにとっても新たな付加価値を提案できるツールになるとアピールする。(谷畑良胤)
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