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キナクシス・ジャパン、コニカミノルタが自社SCMに「RapidResponse」を採用

2014/07/18 18:49

 キナクシス・ジャパン(キナクシス、金子敏也社長)は、7月18日、コニカミノルタ(山名昌衛社長)が、SCM(サプライチェーンマネジメント)ソリューションにキナクシスの「RapidResponse」を導入したと発表した。

 コニカミノルタのSCM導入への取り組みは2000年頃から始まり、03年には連結のPSI(生産・販売・在庫計画)が管理できる計画系システムを構築した。08年にはそれを発展させた「一元管理型SCM」という新たな仕組みを導入し、情報機器本体とオプション、消耗品のPSIを台数ベースで一元管理するシステムと運用プロセスを構築している。以来、一元管理型SCMは製品の安定供給を実現するシステムとして稼働してきたが、利用するなかでさまざまな課題が出てきたという。

 この課題を解決し、S&OP(事業連携強化型SCM)へと改革するために、台数から金額ベースの管理に置き換えること、週単位から日単位の計算が可能なSCMに変更することに加え、「計画系と実行系の統合」「予算とPSI管理の統合」「システムの統合」という三つの要件が求められていた。

 これらの要件をもとにSCMシステムの選定を行い、採用されたのがキナクシスの「RapidResponse」だった。選定の理由は、一つのシステムでコニカミノルタが求めるSCM機能の多くを実現できることと、日単位計算・金額換算など処理量が増大する要件に対して、インラインメモリを活用することで構造的にレスポンスを高速化する仕組みをもっていたことだった。とくに、標準機能が幅広く、あまりカスタマイズせずに利用できることが、採用の大きな決め手になったという。

 システム構築は13年8月に完了し、本社と日米欧の販社、日中をはじめとする生産拠点を結ぶ新たなグローバルSCMが稼働を開始した。五つのシステムを一つに統合することで、運用に必要なスキルを絞ることができ、ハードウェアや運用の人員、サポートコスト面からもよい効果が出ているという。また、週単位の計算から日単位に変わったことや、輸送などの実績が反映できるようになったことで、PSIの精度が大幅に向上した。 今後、ステップ2で予算とPSI管理の統合を、ステップ3で生産制約の見える化を実現していく予定。
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外部リンク

キナクシス・ジャパン=http://www.kinaxis.co.jp/