【上海発】内田洋行の中国現地法人である内田洋行オフィス設備(上海)(武幸太郎董事長)は、空間設計に軸足を置いたオフィスソリューションの提供に力を入れている。大森達弘・IT総監は、「今後1~2年で、空間設計ビジネスの売上規模を現在の3倍に拡大したい」と目標を掲げる。

大森達弘・IT総監

 内田洋行オフィス設備(上海)は、オフィス家具を中国国内の企業向けに販売することを目的に、2008年4月に設立。現在、約15人の従業員を擁する。11年からは、「ICT×Design」のコンセプトの下、ネットワーク設備やRFIDなどのICTと家具を組み合わせたオフィスソリューションを提供している。

 12年中ごろまでは、パートナー契約を結んだ中国の家具ディーラーを通して、オフィスソリューションを提供する戦略を採っていた。しかし、家具ディーラーはICTの専門家ではないうえに、家具ディーラーが参加するコンペは、一部の家具だけを対象としたものが多く、間接販売ではICTと組み合わせた提供が難しいことが判明した。

 そこで、内田洋行オフィス設備(上海)は、直販のかたちで空間設計の段階からオフィスの移転・改装案件の獲得に力を入れ、ICTとオフィス家具を、ユーザーのニーズに合わせて柔軟に組み合わせて提供している。

 コスト安でオフィス設計を手がけるローカル企業は多いが、内田洋行オフィス設備(上海)は、ICTを含めたオフィス全体の空間設計に対応、シンプルで洗練された日系品質のデザイン、オーダーメイドの什器制作など、品質面を強みとして差異化を図っている。

 すでに、大塚製薬の中国現地法人が新設した輸液ショールームでは、11社の競合から空間設計の案件を勝ち取るなど、実績が出はじめている。大森・IT総監は、「こうした成功事例を、自動車や医療、食品、教育などの成長市場向けに横展開していきたい」と意欲を示している。(上海支局 真鍋武)

内田洋行オフィス設備(上海)のショールーム。「竹」をコンセプトに空間を設計している