組込みソフト開発ベンダーが、M2M/IoT(マシン・トゥー・マシン/モノのインターネット)商材の開発に躍起になっている。センサ技術を駆使してビッグデータの分析や自動化などを行うもので、高齢者の見守りや運輸サービス、大規模ショッピングモールの顧客動線検知などでの利用が期待される。

 組込みシステム技術協会(JASA、簗田 稔会長=コア取締役相談役)が主催する「組込み総合技術展(Embedded Technology 2014、ET2014)」で、組込みソフト開発ベンダーがこぞってM2M/IoT商材を発表している。 

富士ソフト事業企画部企画グループの成瀬龍一課長

 組込みソフト開発大手の富士ソフトは、目玉商材としてステレオカメラを使ったリアルタイム距離測定「Stereo Vision IP Suite」を出展。2台の小型カメラを使って動いている人やモノとの距離をリアルタイムで測定するもので、「自動車の安全運転支援、ショッピングモールや倉庫での人やモノの流れを測定するマーケティング・作業の効率化につながる商材」(富士ソフト事業企画部企画グループの成瀬龍一課長)と位置づける。 

富士ソフト制御アプリケーションシステム部マルチデバイスソリューショングループの西山和孝氏

 富士ソフトは、例えば長距離トラック運転手の脈拍や発汗などの生体情報と、アクセルやブレーキなどの運転操作情報を各種センサで読み取り、クラウドへ吸い上げて分析する「安全運転見守りサービス」の仕組みづくりにも取り組んでいる。「過去のデータの蓄積から、ドライバーの焦りや居眠りなどの状況を自動的に検知する」(富士ソフト制御アプリケーションシステム部マルチデバイスソリューショングループの西山和孝氏)というサービスだ。 

富士ソフトEmbedded IP Community推進グループマーケティング・プロモーション担当の武田恵麻氏

 富士ソフトは、このほかにも、組込みソフト開発に関連するマッチング支援サービス「Embedded IP Community」を昨年11月に開始。これまでに、組込みソフト関連のモジュールやサービスをもつベンダーなど、50社近くが参加したという。富士ソフトEmbedded IP Community推進グループマーケティング・プロモーション担当の武田恵麻氏は「マッチングサービスを通じて、ユーザーの利便性向上と組込みソフト市場の活性化を促したい」と話す。 

コアデバイスソリューション部の齋藤和也SE

 組込みソフト開発ベンダーのコアでは、センサから得た情報をクラウドに集めて分析するだけでなく、「分析した結果をもとに、何らかのアクションを起こす」(コアデバイスソリューション部の齋藤和也SE)コンセプトを打ち出した。アクチュエータという駆動装置を制御して、本来なら人間が調整しなければならないような操作や作業を自動化することを視野に入れる。

 ET2014は、11月21日まで、神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で開催している。(安藤章司)