【上海発】文雅科信息技術(上海)(ウイングアーク上海、笽島純総経理)と才望子信息技術(上海)(サイボウズ中国、黄淵総経理)は、中国国内で提供する両社の製品を連携させた。業務アプリ構築クラウド「kintone」内にあるデータを、BIツール「Dr.sum EA」に自動で抽出し、情報活用ダッシュボード「MotionBoard」上で可視化・分析できるようになった。

 今回の製品連携は、もともとサイボウズ中国が、自社の営業体制を強化するために行ったもの。同社の伊東大輔・系統工程師によると、「中国に進出している日系企業で、営業情報のデータを分析したいというニーズが高まっている」ことから、今後は連携ソリューションとして外部に提案していく。サイボウズ中国は、営業支援にデータ分析の付加価値を加えて「kintone」を提案できることになる。

 一方、ウイングアーク上海では、2014年下期から、これまで手薄だった日系企業向けビジネスの強化に励んでおり、同社の大垣考広副総経理は、「kintoneのユーザーに対して、弊社製品を訴求できる」と今回の製品連携に期待している。

 中国に進出している日系IT企業では、最近、他社製品との連携を強化しようとする動きが活発になっている。例えば、固定資産管理システム「ProPlus」シリーズを提供する浦楽熙普信息科技(上海)(プロシップ上海)の山口法弘総経理は、「2015年は、他社製品との連携を強化したい。現在、生産管理システムとMES(製造実行システム)を検討している」という。また、京瓷信息系統(上海)(KCSS上海)の中井一夫総経理は、「当社の販売管理システム『GROW-PBS』と、他社のSFA(営業支援システム)との連携を検討している」という。

 こうした連携ニーズが高まっているのは、日系IT企業が自社単独では顧客の要望に応えきれないという事情がある。中国の日系ユーザー企業の多くは、情報システム担当者を十分に抱えていない場合が多い。IT環境の整備にあたっては、必要となるシステムの采配をベンダー側に丸投げするケースもある。日系IT企業は、他社製品との連携によって、自社に足りない部分を補い、顧客ニーズを広く受け止めようとしている。(真鍋武)

ウイングアーク上海の大垣考広副総経理(左)とサイボウズ中国の伊東大輔・系統工程師