日立製作所(日立、東原敏昭社長兼COO)は、5月25日、同社執行役会長兼CEOの中西宏明氏が英国から大英帝国勲章(Honorary Knights Commander of the Order of the British Empire)を受章したと発表した。

 大英帝国勲章は、1917年に国王ジョージ5世によって創設された英国の勲章で、それまでの勲章が対象としていた政治家、軍人、役人ではなく、経済人、文化人、芸能人、スポーツ選手、社会貢献活動に従事した人など、同国に多大な貢献をした人物に授章されるもの。

 中西氏は、英国に拠点をもつ日立ヨーロッパ社の社長や欧州での日立グループの代表機能を有する欧州総代表などを務め、鉄道事業をはじめとする日立の社会インフラシステムの導入を中心に、日英関係の発展に貢献してきた。また、執行役会長兼CEO就任後も、英国政府との関係構築など、日立グループの英国での事業拡大を積極的に図り、英国社会の発展に貢献してきた。今回、その功績が認められ、大英帝国勲章の受章に至った。

 日立グループでは、1980年代から英国に本格的に進出し、社会インフラ事業やデジタル家電事業の拡大を図ってきた。現在では、日立グループが注力する鉄道システム事業などの社会イノベーション事業を中心に展開し、同国の経済発展に貢献している。近年では、2007年にロンドン中心部のセント・パンクラスとケント州アシュフォードまでを結ぶ高速鉄道車両Class395を納入し、沿線地域に住む人々の利便性向上に貢献した。

 また、Class395は、2012年に開催されたロンドンオリンピックで、ロンドン中心部からオリンピック会場までのシャトル列車にも用いられ、オリンピック開催中の貴重な輸送手段としての役割を果たした。2012年には、Intercity Express Programme(都市間高速鉄道)での866両の車両とそのメンテナンスを受注し、現在、現地生産体制の確立に向けて、イングランド北東部のダーラム州ニュートン・エイクリフに新工場の建設を行っており、新たに約730人の新規採用を行う予定。

 原子力発電事業では、2012年10月に、英国の原子力発電事業開発会社であるホライズン・ニュークリア・パワー社を買収し、英国での新規の原子力発電所建設プロジェクトを推進している。ホライズン社が保有している2か所で、130万キロワット級の原子力発電設備をそれぞれ2-3基建設する予定で、そのうち最初の発電所は2020年代の運転開始を目指している。

 日立グループでは、今後も注力する社会イノベーション事業を積極的に展開し、英国の発展に貢献していく。