ネットワンシステムズ(吉野孝行社長)は、6月19日、情報セキュリティ向上と運用コスト削減を目的として、郡山市役所の全職員約2000人のうち、バックオフィス業務を担当する約1300人が利用する仮想デスクトップ環境を構築したと発表した。この環境は昨年12月から稼働している。

 郡山市役所では、従来、物理PC環境で業務を進めていたが、今回の仮想デスクトップ導入によって、職員が取り扱う業務データをデータセンター側で集中管理する。さらに、この仮想デスクトップ環境は、全拠点約120か所に順次展開するシンクライアント専用端末のみで利用可能にする。

 これによって郡山市役所は、PCの紛失・盗難による情報漏えいリスクや災害、誤操作によるデータ消失リスクを低減することで、情報セキュリティを向上し、より安定した市民サービスを実現する。また、職員のデスクトップ環境を一括管理可能にすることで、運用コストも削減する。

概要図

 今回の導入は、東日本大震災を踏まえ、災害時でも初動対応の土台であるICT資源を活用できるようにするICT-BCP(ICT部門の業務継続計画)の一環でもある。さらに、この仮想デスクトップ基盤には、事前検証済みパッケージである「EMC VSPEX」を採用することで初期投資コストと運用コストを削減している。EMC VSPEXには、ネットワンシステムズが豊富な導入実績とノウハウをもつVMware/Cisco/EMCの製品を組み合わせており、自社の仮想デスクトップ運用経験も交えて、レスポンスタイムを高めつつ、コストも最適化する設計・構成を実現している。

 運用面では、アプリケーションの追加やソフトウェアアップデートなどがマスターイメージの修正のみで済むことで、運用負荷を大幅に軽減した。また、VMware vCenter Operations Manager for Horizon Viewを用いることで、仮想デスクトップ環境の稼働状況をモニタリングし、システムの安定稼働を実現するとともに、リソース配分を最適化している。