【北京発】北京服務外包企業協会(BASS)や北京市海淀区商務委員会などは、6月10日、「2015ソフトウェア・情報サービス国際企業交流会」を開催した。「跨界融合──情報サービスが伝統リテール業の革新を支援する」をテーマに、BASS会員企業を中心とした講演やパネルディスカッション、交流会などが行われた。中国のアウトソーシング業界関係者ら約200人が参加した。(真鍋武)

北京服務外包企業協会
鐘明博
理事長
 「ソフトウェア・情報サービス国際企業交流会」は、BASSなどが年次で開催しているイベント。今年は、リテール業向けビジネスを中心に、中国国内の市場開拓をテーマとする講演が充実していた。一方、例年と異なり、対日アウトソーシングに関する講演はプログラムに盛り込まれなかった。また、日本情報サービス産業協会(JISA)も後援企業に入っていない。

 その理由としては、対日アウトソーシングの市場環境が厳しくなっていることが挙げられる。日本のオフショア発注先国は、依然として中国が8割方を占めるが、中国では人件費高騰と急激な円安元高が進行している。中国商務部によると、2014年の中国オフショアアウトソーシング市場規模は、前年比23.1%増の559億2000万米ドル。成長率は、2011年の64.9%増をピークとして低下し続けている。人件費が高い北京では、2014年の成長率が10.4%増にとどまっている。

 一方、2014年の中国全体のアウトソーシング市場規模は、前年比27.4%増の813億4000万米ドルと、高い伸び率を示している。国内市場の成長がけん引しているわけだ。基調講演のなかで、BASSの鐘明博・理事長は、「近年、アウトソーシングの最大の顧客は、国内企業に切り替わった」と説明。そのうえで、中国のアウトソーシング企業に対して、「これからは、“アウトソーシング”と表現しないで、“サービス”と表現していこう。アウトソーシングは顧客からいわれたことをやるだけなので価値は低いが、こちら側から提案するサービスには高い価値がある」とアピールした。