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日立システムズとCCL、ビッグデータ利活用の分野で協業

2015/07/14 19:03

 日立システムズ(高橋直也社長)とカスタマー・コミュニケーションズ(CCL、米倉裕之社長)は、7月13日、ビッグデータの利活用の分野で協業すると発表した。この協業に基づき、日立システムズとCCLは、CCLのID-POSデータを活用した店頭購買情報を提供するクラウド型の新サービス「Dolphin Eye」の展開を、7月13日に共同で開始した。

Dolphin Eyeの画面イメージ

 日立システムズは、ソーシャルデータを地域別やカテゴリー別に効率よく分析でき、新商品企画・開発、販売促進などに役立てられる「ソーシャルデータ活用・分析サービス」を13年2月から提供している。「ソーシャルデータ活用・分析サービス」は、低コストでスピーディーに消費者の声を分析できるクラウド型のサービスとして多くの顧客が利用しているが、そのなかで、ソーシャル上での評判や反響が、実際の購買行動にどう結びついたのかを実売データと組み合わせて分析したいというニーズが高まっていた。

 CCLは、ID-POSを用いた購買行動データの活用支援やコンサルティングを小売向けに展開する一方、市場インデックスデータを作成・分析して消費財メーカーに提供するプラットフォームを構築している。ドラッグストアや食品スーパーなどの会員の国内最大規模となるデータベース「TRUE DATA」を有し、これをもとにCCLが提供する分析システムは、大手小売業、消費財(食品、日用品等)メーカーを中心に多数の導入実績がある。CCLのデータを分析することで、メーカー別、ブランド別、商品別の購買動向だけでなく、「リピート状況」、「併買状況」、「スイッチング状況」なども把握できる。

 こうした背景を踏まえ、今回、日立システムズとCCLは両社のサービスを組み合わせ、消費者の購買行動前から購買行動後まで、ワンストップで把握・分析できるサービスの提供を目的として協業した。

 協業の第一弾として提供するDolphin Eyeは、購買行動データベースTRUE DATAを搭載し、「現場がデータを手に入れる」「リアルマーケットでの自社商品の購買行動やトレンドが見える」というテーマのもと、従来は高度なマーケティングノウハウが必要であったビッグデータの分析を、中小規模の事業者でも利活用ができるよう、誰でもわかる操作感と手ごろな価格設定を実現したクラウド型サービスとなっている。「全国食品スーパー版」と「全国ドラッグストア版」の2種類から選択可能で、過去2年分のデータから市場トレンドや性別・年代別のトレンド、販売ランキング、価格動向などを簡単に把握することができる。

 さらに、15年度中をめどに、日立システムズのソーシャルデータ活用・分析サービスとDolphin Eyeを組み合わせ、ソーシャルデータとID-POSデータを統合的に分析・活用できるソリューションを提供する予定。

 日立システムズとCCLでは今後、Dolphin Eyeを中堅中小規模の小売業(スーパーやドラッグストア等)や食品メーカー、日用品メーカー、卸売業向けに販売し、18年度末までに累計1000社への販売を目指す。また、両社はそれぞれが強みとするサービスを相互紹介するなど、さらなる連携を深めていく。
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外部リンク

日立システムズ=http://www.hitachi-systems.com/

カスタマー・コミュニケーションズ=http://www.truedata.co.jp/