ネットワンシステムズ(吉野孝行社長)は、大学や教育・研究機関のクラウド基盤構築支援を加速するため、学生・教職員の組織内IDを、組織外の学術サービスとシングルサインオンで連携させる「学術認証フェデレーション(学認)」参加に必要な認証基盤の設定・運用の負荷・コストを削減する認証ソリューションの提供を、9月17日に開始した。主な販売対象は、学認への参加を検討している、または、学認に参加済みで運用負荷軽減を検討している大学や教育・研究機関となる。

<認証ソリューションを用いた学認への接続・利用のイメージ>

 学認は、電子ジャーナルなどの学術e-リソースを利用する大学や、それらリソースを提供する機関・出版社などから構成される連合体。学認に参加する機関は相互認証が可能で、組織内の認証システムにログインするだけで、学認に対応した組織外の各種サービスの利用が可能になる。

 この利便性と、パスワードを組織外に出す必要がない高セキュリティの仕組みから、学認は大学や教育・研究機関での認証基盤のデファクトスタンダードとなりつつあり、2010年の本格運用開始後、現在では約170の大学や教育・研究機関が参加している(15年8月31日時点)。

 このようなメリットがある一方で、学認参加に必要な認証サーバー(Idp:Identity Provider)の設定・運用には、オープンソースのミドルウェア「Shibboleth(シボレス)」の専門知識・技術が必要となることから、管理スキルのある担当職員の確保や異動時の課題、外部委託した場合のコストが課題となっていた。

 これに対して、今回ネットワンシステムズが提供を開始する認証ソリューションを活用することによって、学認への参加・運用に関する複雑な各種設定がGUI上で可能となる。学認への新規参加の際には、Idpに参加機関共通の情報があらかじめ設定されることで、最低限の設定作業で学認参加が可能になる。また、運用時には、学認に対応した各種外部サービス(SP:Service Provider)の利用者・接続先の設定変更や、SPへの利用者属性情報の送信の可否の設定変更などもGUI上でき、設定ミスも防ぐことができる。さらに、Shibbolethのバージョンアップ時も操作感の変更なく運用することができる。

 なお、同ソリューションでは、かもめエンジニアリング(潮村剛代表取締役)が新たに開発した、わかりやすいGUIと管理機能で学認接続の設定・運用を容易にするツール「SCHOLA(スコラ)」を活用している。

 ネットワンシステムズでは、この認証ソリューションをクラウド基盤構築ソリューションの付加価値として組み合わせることで、大学や教育・研究機関のクラウド基盤構築を支援していく。