日本貿易振興機構(JETRO)と大韓貿易振興公社(KOTRA)主催の日韓国交正常化50周年を記念した「新しい50年に向かっての日・韓産業協力フォーラム」が10月6日、東京で開催された。両国のビジネス関係者らを招き、日韓経済界の相互協力における50年を振り返り、今後のパートナシップのあるべき姿について、日韓のビジネス最前線で活躍されている経営者および経済会の有識者が両国それぞれの立場で講演を行った。

 冒頭、主催者であるJETROの赤星康・副理事長とKOTRAの金宰弘(キム・ジェホン)社長が挨拶を行った。赤星副理事長は、「近年、両国は草の根の民間交流によって、双方における理解が一層深まった。韓国は、日本の自動車部品を含めるさまざまな中間財の輸入が多く、輸出国である韓国の企業が世界で活躍すれば、日本企業の成長にもつながるWin-Winの関係である」と、切っても切れない関係を強調した。

日本貿易振興機構(JETRO)の赤星康・副理事長

 また、KOTRAの金社長は、両国で同様の意味をもつことわざ「雨降って地固まる」をあげ、現在、両国における政治、国内の経済低迷など外部要因で、貿易取引高は低下傾向にあるが、こういう厳しいときだからこそ補完的な協力関係をさらに発展させることがとても重要だ」と、世界市場開拓のよきパートナーとして成長できると前向きな見解を語った。

大韓貿易投資振興公社(KOTRA)の金宰弘(キム・ジェホン)社長

次にビジネスの第一線で活躍する韓国側の企業代表で、サムスン電子ジャパンの高橋敏夫・Network事業本部常務取締役が講演し、「日韓のICT分野におけるパートナーシップの強化は、高品質で、価値があるソリューションを世界市場に向けて提供するよいきっかけるになる。2018冬季ピョンチャン五輪、20年東京夏季五輪迎える両国にとって、今後は5G技術の研究開発の協力、グローバル市場対し5G技術の早期商用化に向け協力し合い、双方にメリットのあるWin-Winのビジネスを追求したい」と語った。

サムスン電子ジャパンの高橋敏夫・Network事業本部常務取締役

 三菱商事の韓国拠点の石山博嗣・代表理事兼社長は、「国交正常化以降、両国の経済連携は最初の技術と資金の供与から、現在の第三国への日韓共同進出の段階に至る。すでに、第三国での日韓共同事業は世界20か国、40件以上におよび、それぞれの強みを生かして、確実に協業の意義を見出している。両国企業が相互補完することで全体の競争力アップにつながる」と、今後の協業のあり方について話した。

韓国三菱商事の石山博嗣・代表理事兼社長

 日本と韓国経済会の有識者として、亜細亜大学アジア研究所の奥田聡教授が登壇。日韓両国の市場を再評価、再認識の必要性について考えを示した。韓国の大邸(テグ)大学経済学科の金良姫(キム・ヤンヒ)教授は、「韓国と日本の経済は、内需停滞、少子高齢化、格差拡大など、多くの共通の課題を抱えている。両国の競争に焦点を絞るのではなく、協力と共生によって発展的な関係をどのように追求するかにある。今後、日韓自由貿易協定(FTA)締結に向けた議論を交わし、2国間の共通懸案の解消に向けた経済および非経済分野の協力増進が必要だ」と、協力が両国にもたらす意義を語った。

亜細亜大学 アジア研究所の奥田 聡教授

大邸(テグ)大学経済学科の金良姫(キム・ヤンヒ)教授

 フォーラムに参加したビジネス関係者らの眼差しは真剣そのもので、協力することこそが両国に明るい未来をもたらすという認識を新たにした。ともに生きる未来の創造に向けて、日韓国交正常化50周年が新しい転換点になることを強く願たいところだ。
(鄭 麗花)