ネットワンシステムズ(吉野孝行社長)は、11月10日、ジャパンマリンユナイテッド(三島愼次郎社長)の横浜事業所の設計部門が、3D-CAD業務で利用する仮想デスクトップ環境を構築したと発表した。この環境は、GPU仮想化技術によって、3D-CADを稼働できる高い描画力とコスト効率を両立しており、11月から稼働している。

3D-CAD用の仮想デスクトップ環境の概要図

 ネットワンシステムズでは、今回の仮想デスクトップ環境構築にあたって、「FlexPod」とGPU仮想化技術を組み合わせた基盤を提案した。FlexPodは、同社が豊富な導入実績とノウハウをもつVMware/Cisco/NetAppの製品を組み合わせた事前検証済みの仮想デスクトップパッケージで、レスポンスタイムを高めつつコストも最適化する設計・構成を実現している。

 さらに、NVIDIAの最新のGPU仮想化技術を活用することで、仮想デスクトップそれぞれに対して、GPUリソースを仮想分散して提供が可能となり、集約率を向上することでコストを削減した。運用面でも、アプリケーションの追加やソフトウェアアップデートなどが、マスターイメージの修正のみで済むようになった。

 また、これらについて、専用の検証環境を設けてジャパンマリンユナイテッドと共同でパフォーマンスを検証することで、仮想GPUリソースの配分を含む仮想デスクトップ基盤全体での適切な設計を行い、実際の3D-CAD業務への適合度合いを高めた環境を実現した。

 ジャパンマリンユナイテッドでは、これまで3D-CAD業務をワークステーション端末で進めていたが、今回の仮想デスクトップ導入によって、さまざまなワークスタイルの変革を実現した。具体的には、従来、業務ピーク時に約10人の他拠点技術者が約6か月間も長期出張支援していたが、他拠点でも業務が可能になることで出張費・宿泊費を大幅に削減し、ワークライフバランスも向上した。また、バス移動が必要な広い敷地で、端末設置棟への移動をゼロにして、時間効率を大幅に向上している。

 大容量の設計データを端末ではなくサーバー側に置くことで、他拠点とのデータ共有を迅速化。さらに、災害や誤操作、端末故障などによるデータ消失リスクを低減した。このほか、端末のソフトウェアバージョンアップやリプレースなどの運用負荷も削減している。