沖電気工業(OKI、川崎秀一社長)は、神州数碼信息服務(デジタルチャイナITS、郭為代表)と、中国のATM事業で戦略提携した。これにもとづき、OKIは11月からデジタルチャイナITSにATMをOEM供給する。デジタルチャイナITSは、中国の金融機関向けにATMの販売と保守サービスを手がける。OKIは、2017年度(18年3月期)までに、提携を通して1万台以上のATMを販売することを目標としている。

 デジタルチャイナITSは、中国IT最大手であるデジタルチャイナグループのITソリューションサービス企業。深セン証券取引所に上場しており、2014年度(14年12月期)の売上高は約65億5900万元。現在は、ATM事業の拡大に力を注いでおり、パートナーとの提携を模索していた。

 一方、OKIは、1982年に世界初の紙幣還流型ATM、2011年には128金種の複数国紙幣を1台で取り扱うATMの開発に成功するなど、高度なメカトロ技術と、短納期・高品質を実現する高い生産技術、品質管理技術を有している。中国では2003年にATMの販売を開始し、現在の市場シェアは30%程度で1位(OKI調べ)。2014年度(15年3月期)の中国の売上高は、前年比約39%増の705億1900万円と拡大している。

 今回、OKIが有する高度なメカトロニクス技術や、中国の国内生産による競争力、中国の市場ニーズと合致した製品開発力が高く評価され、デジタルチャイナITSとの戦略提携に至った。両社は今後、共同出資による合弁会社の設立など、さらなる協力関係の強化を検討していく。

 また、中国では昨年9月に「情報セキュリティコントロール技術の応用による銀行業のネットワークセキュリティと情報化に関する指導的意見」が発表されており、同規制によって銀行業でATMなどのIT機器について、国産製品の導入が推進される可能性が高まっている。OKIは、「現時点で影響は受けていない」としつつも、今回のデジタルチャイナITSとの戦略提携について、「規制も視野に入れたもの」としている。(真鍋武)