データセンター(DC)関連の製品・サービスの提供に強いニスコム(尾上卓太郎代表取締役)は、ベンチャー企業の米ロモネットが開発したDC全体の運用とコストを可視化できる「Romonet Software Suite」の提供に踏み切った。このほど国内での販売代理店契約を締結。米ロモネットでは、ソフトウェアとコンサルティングサービスの2形態で提供しているが、ニスコムではユーザー企業に応じて最適化ソリューションとして提供する。提供開始後1年間で2億円の売り上げを目指す。

 Romonet Software Suiteは、運用の部分で、(1)パフォーマンス課題の早期発見、(2)継続的な性能ベンチマーク、(3)経営資源(コストやヒューマンリソース)の優先順位付け、(4)複数の拠点を横断しての継続的なメトリックの比較──などが可能なほか、利益の高さや維持コストROIとTCO、正確な予算策定などコスト面の可視化も実現することが強みだ。ソフトウェア上で実環境を試せるほか、メーカー各社の製品ごとに、どれだけのオペーションコストが発生するのかを把握できるため、ROI(投資対効果)を算出することもできる。

 米ロモネットのギャビン・カミングス・カスタマプログラムディレクターは、「大きな投資を伴わずに、10%のオペレーティングコストを削減することができる。また、優先順位付けされた投資を伴う改善によって、10~40%のオペレーティングコストを削減できる」と説明する。実際に、運用が最適化されていない部分を自動的に見える化して、効率の悪い投資を明らかにすることから、「ワールドワイドで200以上のDCが導入している」という。

 国内では、ニスコムが販売代理店となって拡販を図るわけだが、「DC最適化ソリューションとして提供することに加えて、一般オフィスにも提案していく」(スマートソリューション部の鈴木英里奈氏)との方針を示している。米ロモネットのギャビンディレクターは、「日本は、他国と比べてエコロジーに関する意識が強い。そのため、当社の製品が広まっていくだろう」と期待している。

 クラウドサービスを提供するDCは、できるだけコストを抑えて低料金でサービスを提供しようとしている。また、通信事業者も新規参入者による「格安SIM」によって、携帯電話の契約者を確保しようと必死だ。そういった点では、システムを含めた全体の可視化によって低コストのサービス提供にもつながる製品といえそうだ。(佐相彰彦)

米ロモネットのギャビン・カミングス・ディレクター(写真左)とニスコムの鈴木英里奈氏