レノボ・ジャパン(留目真伸社長)は、2月16日、記者会見を開き、エンタープライズ事業の戦略を発表した。重点施策として、「サーバー・ストレージ」「スマートデバイス」「パートナー」を三つの柱として掲げた。とくにパートナー戦略では、販売店を現在から倍増させ、販路を急拡大するというインパクトの大きい目標を示した。

 冒頭、直近のビジネスの概況を説明した留目社長は、まず、グローバルのPC市場で米レノボが過去最高の21.6%というシェアを獲得したこと、日本市場でもNECレノボ・ジャパングループが29.4%のシェアを獲得しており、こちらも過去最高のシェアとなったことを説明し、国内外のビジネスが順調に推移していることを強調した。

 一方、サーバーやストレージなどのエンタープライズ製品は、IBMからx86サーバーの「System x」事業群を承継した直後の2014年度第4四半期(2015年1月~3月)に一時落ち込んだ。しかし、以後増収増益を続け、「グローバルでは年間50億ドルの売り上げ目標達成へ向けて順調な状況。日本市場のシェアもV字回復により事業統合前の水準にシェアを戻しており、攻めのフェーズに入っている」とした。

 エンタープライズ事業の具体的な戦略について説明した安田稔・執行役員専務は、まずサーバー・ストレージ戦略について、System x製品を中核に事業を展開することをあらためて明確にし、「IBM時代からのPC、サーバー事業拠点である米ノースカロライナ州ラーレイで引き続き開発しており、国内でも、全国72か所のサービス拠点に配置されたIBM技術員がお客様のサポートにあたっている」と、ブランドの信頼性を強調した。そのうえで、「マーケットでは次世代インフラへのシフトが起こっており、ハイパースケールのような超高集約サーバーを使ったクラウド事業者向けサーバーや、ハイパーコンバージドのようなよりシンプルな統合システムの市場を牽引していく」方針を示した。具体例として、ハイパーコンバージドシステムでは、米ニュータニックスのソフトウェアとSystem xサーバーを組み合わせた「Converged HX」シリーズを1月に市場投入したことを紹介した。また、ハイパースケールインフラ向けに、特定のワークロードに最適化したハードウェアを開発する計画で、すでに専任の組織を立ち上げたことを明らかにした。

 スマートデバイス戦略では、パートナーとの連携により、国内法人向けのソリューション提案を強化していくほか、スマートフォン、ウェアラブルデバイスなども市場投入していく意向を示した。さらに、パートナー戦略としては、「ISV/IHVとの関係強化、販売店倍増計画、パートナー支援強化を重点ポイントとして考えている」とした。レノボ・ジャパンによれば、国内の販売店は現在、すでに「数千社」規模であり、かなり意欲的な目標といえよう。新規パートナーの開拓はもちろん、IBMパートナーとの関係強化も図る。さらに、これまでほぼPCのみを売ってきたパートナーにも、System x製品を売ってもらえるようなインセンティブプランも用意し、クロスセル案件を増やしていく考えだ。(本多和幸)