デル(平手智行社長)は、マイクロソフトのパブリッククラウド「Microsoft Azure」と同等のクラウド基盤をオンプレミスで構築できるアプライアンス製品「Dell Hybrid Cloud System for Microsoft」を発売した。同時に、同製品の販売パートナーを支援するパートナープログラムを開始し、パートナーとの共同マーケティング、デモ/PoC用製品の特別価格提供、販売トレーニングなどを実施する。発売時点では、伊藤忠テクノソリューションズ、シーイーシー、JBCC、ソフトバンク コマース&サービス、日本ビジネスシステムズなどがパートナーとして賛同を示している。

(左から)デルの町田栄作・執行役員、日本マイクロソフトの佐藤 久・業務執行役員、日本ビジネスシステムズの牧田幸弘社長、デルの松本光吉副社長

 デルのサーバー「PowerEdge」、ストレージ「PowerVault」、ネットワークスイッチをラックに搭載し、Windows Serverや管理ツールのSystem Center、Azure同様のサービスを提供する「Windows Azure Pack」などをインストールした状態で出荷される。

 ユーザーの拠点に設置する製品でありながら、Azureと共通の機能や操作性を実現しており、Azureと同じ管理ポータル画面から仮想マシンの作成や運用管理を行うことができる。また、Azureと連携するハイブリッドクラウド環境の構築に最適化された製品となっており、Dell Hybrid Cloud SystemとAzureを一つのリソースプールとして利用できるほか、両環境を利用したバックアップ、ディザスタリカバリ体制の構築も簡単に行うことができる。従来、ハイブリッドクラウド環境の構築には、ハードウェアの調達と設置、各種ソフトウェアのインストール、ネットワークの設定、動作検証などで数週間から数か月にわたる作業期間を要していたが、デルでは、Dell Hybrid Cloud Systemを使用すれば数時間で標準的な環境構築が可能になるとしている。

 製品発表会にゲストとして出席した日本ビジネスシステムズの牧田幸弘社長は、ハイブリッドクラウドの構築には「数人のエンジニアが3か月かかっていた」が、今回のような製品を用いることで、「お客様のビジネスに効果をもたらすことに集中できるようになる」とメリットを説明。従来はインフラの構築に多大な人月を費やしていたが、アプライアンスの導入でその工程を大幅に省力化し、IT導入の本旨である顧客のビジネス支援にリソースを集中できる。SIerが付加価値の高い領域にシフトするためにも有効なソリューションであるとの見方を示した。

 Dell Hybrid Cloud Systemの価格は、100仮想マシンの収容を想定した最小構成で3200万円からだが、ユーザーのビジネス状況に応じた複数の支払い形態を用意しており、検証・構築期間中の支払いを猶予するオプションや、使用する仮想マシン数に応じた従量課金プランなども提供する。(日高 彰)